山口県の文化財

指定文化財の検索

文化財の概要

文化財名称

宇部市渡辺翁記念会館

文化財名称(よみがな)

うべしわたなべおうきねんかいかん

市町

宇部市

指定


区分

重要文化財

時代

昭和

一般向け説明

  宇部市渡辺翁記念会館は、宇部市発展の基礎を築いた渡辺祐策翁(1864―1934)を顕彰するため、昭和12年(1937)に建てられた。渡辺祐策翁は、元治元年(1864)に宇部村に生まれ、苦労を重ねて炭鉱経営に成功したのち、セメント工業や石炭化学事業を次々と起こした。宇部市渡辺翁記念会館の前面テラスにある中央台座と左右各3本ずつの記念柱は、いずれも渡辺祐策翁の関わった7事業所を象徴するものである。   
 設計は、昭和を代表する建築家村野藤吾(1891―1984)で、彼の戦前における集大成作品といえ、表現派の系譜をひくモダニズム建築の代表作であるとともに、日本近代建築のひとつの到達点を示す作品として、重要である。   
 さらに、デザインのすばらしさだけでなく、ホールの音響効果の優秀性でも全国的に知られている。

小学生向け説明

  宇部市渡辺翁記念会館は、宇部市発展の基礎をつくった渡辺祐策(1864―1934)をたたえて広く知ってもらうため、1937年に建てられました。渡辺祐策は、1864年に宇部村に生まれ、苦労を重ねて炭鉱経営に成功したのち、セメント工業や石炭化学事業を次々と起こしました。宇部市渡辺翁記念会館の前面のテラスにある中央台座と左右3本ずつの記念柱は、渡辺祐策が関わった7事業所を表しています。   
 設計は、昭和を代表する建築家の村野藤吾で、日本の近代建築のひとつの到達点を示す作品として、貴重です。   
 さらに、デザインのすばらしさだけでなく、ホールの音響効果がすぐれていることも全国的に知られています。

文化財要録

要録名称

宇部市渡辺翁記念会館

指定区分・種類

重要文化財(建造物)

指定年月日

平成17年12月27日

所在地

宇部市朝日町8番1号

所有者

宇部市

制作等の年代又は時代

昭和12年(1937)

員数

1棟

構造及び形式

 鉄筋コンクリート造(会堂部は鉄骨鉄筋コンクリート造)、一部地下室付の地上3階建である。平面は、ホール部・会堂部・舞台部から成る、いわゆる「飛行機型」で、建築面積は2,581㎡である。軒高は18.8mで、屋根は木造下地の上に銅板葺き。外装はモルタル下地にタイル張りで、特に外観正面は曲率を変えた三つの壁面によりダイナミックに構成されている。また、敷地面積(指定面積)は4,260㎡であり、特に会館前面には広大なテラスを設け、中央台座と左右各3本ずつの記念柱を立てる。客席数は、1階837席、2階516席、合計1,353席である。 

参考情報

 BELCA賞(ロングライフ・ビルディング部門)平成7年受賞。 
 登録有形文化財 平成9年6月12日登録。 
 「日本におけるモダン・ムーブメント20選」平成11年選定。 

地図

画像

宇部市渡辺翁記念会館 関連画像001

宇部市渡辺翁記念会館 関連画像002

宇部市渡辺翁記念会館 関連画像003