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文化財の概要

文化財名称

瑠璃光寺五重塔

文化財名称（よみがな）

るりこうじごじゅうのとう

市町

山口市

指定

国

区分

国宝

時代

室町時代

一般向け説明

　山口市香山町瑠璃光寺の境内にある。柱間が三間四方(5.11ｍ)、の五重塔で､高さは31.2ｍ、屋根は桧皮（ひわだ）葺きである。この地に古く大内義弘が建立した香積寺があった。この五重塔も香積寺の遺物で、義弘の弟大内盛見が、義弘の菩提のために建立したという。1916年（大正5）に塔を解体修理した時に、組物の斗に嘉吉二年（1442年にあたる）と書かれた墨書が発見された。様式手法から、その頃の建立と見てよい。塔の外観は各重の軒の出が深く、屋根勾配はゆるい。各重の屋根は上にいくに連れかなり小さくなっていき、安定した美しい姿を見せている。室町時代のすぐれた建築の一つであるとともに、大内氏隆盛時の文化を示す遺構としても意義が深い。建築手法は和様であるが、二重の手摺の逆蓮柱や、内部の円形須弥壇（しゅみだん）にわずか禅宗様式が用いられている。この禅宗様式の円形須弥壇は他に例がなく珍しい。香積寺は江戸時代初期に解体され、その跡地に瑠璃光寺が移転された経緯があり、現在は瑠璃光寺五重塔と呼ばれている。

小学生向け説明

　山口市の瑠璃光寺の境内にあります。高さは約31ｍです。屋根は桧皮（ひわだ）で葺かれています。各重の屋根は、上にいくほど小さくなって、安定した美しい姿をかたちづくっています。室町時代のすぐれた建築のひとつであるとともに、この地に栄えた大内氏の文化をしめす重要な建物でもあります。
　この五重塔は、室町時代に、大内家当主大内盛見が、いくさで亡くなった兄義弘の冥福（めいふく）をいのるために建てたものです。

文化財要録

要録名称

瑠璃光寺五重塔      １基
　　　　　　附　斗１個

指定区分・種類

国宝(建造物)

指定年月日

昭和27年11月22日（文化財保護）　建第９８号

所在地

山口市香山町７番１号　瑠璃光寺境内

所有者

宗教法人　瑠璃光寺

制作等の年代又は時代

室町時代(嘉吉2年・1442年の「墨書」あり)

員数

一基

由来及び沿革

　

構造及び形式

三間五重塔婆、組物三手先、中備間斗束、二軒繁木、檜皮葺、初重内部心柱、四天柱、仏壇、二重のみ椽・高欄あり
附　斗１個　「嘉吉２年２月６日」の墨書がある

寸法又は法量

【五重塔の主要寸法】
区分/適要/寸法
柱間/四方両端柱真々/5m．110
軒出/初重、柱真より軒先上外角まで/4．005
軒高/初重、柱礎石上端より軒先上外角まで/5．250
総高/礎石上端より宝珠頂上まで/31．200
平面積/柱真々内側面積/26㎡．112
軒面積/軒先上端上角内側面積/172．134

地図

画像