山口県の文化財

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文化財の概要

文化財名称

長門峡

文化財名称(よみがな)

ちょうもんきょう

市町

阿東町

指定


区分

記念物

一般向け説明

 阿東町から萩市川上にまたがる、阿武川を中心とした生雲川、蔵目喜川、佐々並川の総延長約5kmの水と岩と植物とが調和して雄大な自然美をなす渓谷。指定地域面積は 335万㎡。周囲の山地は、約9000万年前の火山活動でできた火山岩(流紋岩、安山岩)や凝灰岩などからなる。これらの岩石は、長い年月をかけて川の流れでけずられ、両岸は断崖絶壁をなしている。川底には砂や小石はほとんどなく、岩石がむき出しになっていて、各所に滝や甌穴(おうけつ)や淵など流水でできた地形が見られる。
 長門峡は、今から数十万年前から数万年前、徳佐から三谷にかけて存在していた湖の水が、日本海に流れ出るとき川底をけずってできたものである。この湖は、島根県境にある野坂山などの火山の噴火によってせき止められてできた湖で、古徳佐湖という。
 動植物も豊富で、特にシダ植物は多く生育しており、その種類は120種を越える。

小学生向け説明

 阿武川の中流にある長さ約5km、水と岩と植物とが調和した美しい峡谷(きょうこく)です。周りの山地をつくる岩石は、約9000万年前の火山活動でできた岩石です。これらの岩石は、長い年月をかけて川の水でけずられ、両岸は切り立ったがけになっています。川底には砂や小石はほとんどなく、あちこちに流水でできた地形があります。長門峡は、むかし徳佐(とくさ)から三谷(みたに)にかけてあった湖の水が、日本海に流れ出るとき岩をけずってできたものです。動植物も豊富です。

文化財要録

要録名称

長門峡

指定区分・種類

名勝

指定年月日

大正12年3月7日(内務省告示 第57号)

所在地

阿武郡阿東町篠生・生雲
萩市川上

所有者

管理者

山口県

参考情報

[動物] 長門峡は石英斑岩地帯で動植物の豊富な場所である。林間にはニホンザルが生息し、鳥類も多く、ヤマセミ、カワガラス、時にはオシドリなども見られる。昆虫ではルーミスシジミの生息地としても知られ、またグンバイトンボ、ウラゴマダラシジミも見られる。その他、カジカガエル、モリアオガエルなどの生息地としても有名である。
[植物] 森林はアラカシなどのカシ類を主体とするが、これに種々の落葉樹を混生している。峡内は植物の種類に富み、カワラハンノキ、ヨコグラノキ、ウドカヅラ、チトセカヅラ、ナガトザサ、アオヤギソウ、セキコク、ムギラン、マメヅタラン、アキカサスゲ、タイリンアオイ、イワヒバなどは注目すべきものであろう。

画像

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