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文化財の概要

文化財名称

岩屋観音窟

文化財名称(よみがな)

いわやかんのんくつ

市町

岩国市

指定


区分

記念物

一般向け説明

  錦川の支流の根笠川の左岸、川から谷沿いに約300m登ったところにある。錦川流域に広く分布する約1億5000万年前に堆積した地層の小さな石灰岩体にできた石灰洞である。
 洞口は護聖寺(ごしょうじ)の前から約10mの石段を登ったところにあり、洞窟は北東から南西方向の割れ目に沿ってできている。洞口から幅1~2mの石段があり、約7m登ると広間となる。広間は幅約6m、奥行き約13m、天井高は約12mと規模は小さいが鍾乳石(しょうにゅうせき)及び石筍(せきじゅん=天井からの水滴でできる竹の子のような石灰生成物)はよく発達している。
 この広間の正面にある高さ約4mの石筍の上に、安置した年代ははっきりしないが、高さ85cmの木造の観音像が安置されている。この像は、天井から落ちる石灰分を含んだ水で石のようになり、色も周囲の石筍と区別ができないが、目・鼻・口・耳などは明瞭に認められる。観音像は弘法大師の作といわれ、厚く信仰されて参詣者が絶えない。

小学生向け説明

  錦(にしき)川の支流の根笠(ねかさ)川から谷沿いに約300m登ったところにあります。約1億5000万年前にたい積した地層の中にある小さな石灰岩にできた石灰洞(せっかいどう)です。入り口から石段を登ると広間があります。広間ははば約6m、奥行き約13m、天井の高さは約12mで、小さな洞窟(どうくつ)です。
 この広間の正面にある高さ約4mの石の上に、高さ85cmの木造の観音像が安置されています。この像は、天井から落ちる石灰分を含んだ水で石のようになり、色も周囲の石と区別ができなくなっていますが、目・鼻・口・耳などははっきり認められます。

文化財要録

要録名称

岩屋観音窟

指定区分・種類

天然記念物

指定年月日

昭和9年1月22日 (文部省告示 第16号)

所在地

岩国市美川町桑根根笠字岩屋

所有者

宗教法人 護聖寺

管理者

岩国市

参考情報

 岩屋観音窟は護聖寺の隣にあって洞口は東方に向って開口している。観音像の目、鼻、口、耳、宝冠などは依然として判然としている。いつごろ安置したのか年代ははっきりしないが、観音像は台石と密着しており、全体として奇形石筍状となっている。

地図

画像

岩屋観音窟 関連画像001

岩屋観音窟 関連画像002

岩屋観音窟 関連画像003

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