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文化財の概要

文化財名称

木造十一面観音立像

文化財名称(よみがな)

もくぞうじゅういちめんかんのんりゅうぞう

市町

山口市

指定


区分

重要文化財

時代

平安時代

一般向け説明

 山口市神福寺観音堂の本尊である。サクラもしくはクス材による一木造りで、像高は45cm。衣紋や胸飾、さらに体全体に掛っている瓔珞(ようらく)などが、極めて細かく、精巧に彫られていることは驚くほどである。十一面観音は頭上に十一面の化仏を戴くが、この像では多くが脱落しており、わずか五面が残っている。両手の指先が欠損しており、また鼻頭や口辺が破損しているので、尊容を害しているのは惜しい。中国で作られたもので、唐代後期の作と考えられる。もと山口の泊瀬(はせ)観音堂の本尊であったが、観音堂の荒廃にともない、神福寺に移された。
 この仏像は秘仏で、三十年に一回、御開帳される。

小学生向け説明

 この仏像は、山口市の神福寺観音堂にまつられている本尊です。
 サクラかまたはクスでつくられている仏像です。
 この仏像の高さは40cmです。
 十一面観音は頭上に十一もの面があるはずですが、この仏像では、わずかに五面が残っているだけです。両手の指先が欠けており、また鼻や口もいたんでいるのが残念です。
 1200年前の中国でつくられたものとおもわれます。

文化財要録

要録名称

木造十一面観音立像

指定区分・種類

重要文化財(彫刻)

指定年月日

大正6年8月13日(文部省告示 第138号)国宝(旧)
昭和25年8月29日 文化財保護法施行により重要文化財

所在地

山口市八幡馬場813

所有者

宗教法人 神福寺(旧 長谷観音堂)

制作等の年代又は時代

唐時代

員数

一躯

品質及び形状

〔本躰〕
桜材、一木造、素地。
〔台座〕
桜材、蓮弁座中央を凹めて、それに本躰と共木彫出しの蓮肉を挿入しあり。

寸法又は法量

〔本躰〕
像高 45.0㎝
自頂上至顎 9.4㎝
自髪際至顎 43.9㎝
面幅 38.5㎝
面奥行 53.6㎝
耳張 55.1㎝
臂張 13.3㎝
腹奥 61.0㎝
裾張 10.6㎝
〔台座〕
総高 68.2㎝
蓮肉径 89.4㎝
蓮片先径 11.5㎝
反花径 16.3㎝
八角框座径 19.4㎝
同高 1.5㎝
〔化仏〕
自頂上至顎 2.3㎝
自髪際至顎 0.9㎝
面幅 0.9㎝
耳張 1.2㎝

参考情報

 大内氏の盛時には堂塔伽籃壮麗を極めていたという宮野字江良の泊瀬(長谷)観音堂の本尊として安置されていたものであるが、いまは堂の荒廃により同地の神福寺の所蔵となっている。

地図

画像

木造十一面観音立像 関連画像001

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