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文化財の概要

文化財名称

木造阿弥陀如来坐像

文化財名称(よみがな)

もくぞうあみだにょらいざぞう

市町

周防大島町

指定


区分

重要文化財

時代

平安時代

一般向け説明

 周防大島町西長寺の阿弥陀堂に安置されている。ヒノキ材の寄木造りで、漆箔着色の像である。像高は284cmの丈六仏で、県下の重要文化財の仏像で最も大きいものである。右手は屈して前方に手の平を見せ、左手は手の平を上にして左ひざの上におき、共に第一指と第二指の指先をつけて、上品下生(じょうぼんげしょう)の手印を結んでいる。螺髪(らほつ)はやや粗目で、しっかり見開いた眼、厚めの唇をきりりと結んだ表情には威厳がある。浅い衣紋やひざ張りに対して、ひざ厚が少ないなどから、平安時代後期12世紀頃の制作と見るべきである。二重円光の光背は当初のままであって貴重であるが、この外にさらに飛天光の外縁がついていたものと考えられる。また台座は大衣の端が下方に垂れた形の八角形裳懸座(もかけざ)となっている。光背、台座も本像作成当時のものであることは貴重である。

小学生向け説明

 ヒノキを材につくられた仏像で、表面に漆(うるし)がぬられています。
 仏像の高さは284cmで、山口県の重要文化財に指定されている仏像のなかでは最も大きなものです。
 平安時代につくられたものとおもわれます。仏像がのっている台座も、うしろの光背も、仏像をつくったときと同じ頃のものとおもわれ、たいへん貴重です。

文化財要録

要録名称

木造阿弥陀如来坐像

指定区分・種類

重要文化財(彫刻)

指定年月日

昭和19年9月5日(文部省告示 第1056号)国宝(旧)
昭和25年8月29日 文化財保護法施行により重要文化財

所有者

宗教法人 西長寺

制作等の年代又は時代

平安時代後期

員数

一躯

品質及び形状

〔本躰〕
 桧材、寄木造、内刳有り、漆箔着色、彫眼。
 木寄、頭部螺髪彫出、頸部胴体共通、後頭部にて縦に矧ぎ、両肩にて縦に、胴体両肩にて前後縦に、膝は下腹部前にて材を横に用いて矧ぎ、両股附根にて小材を矧付け、右手肘及び手首にて矧ぎ、左手首及び左手上面の袖、裳先等矧付けあり。
〔光背〕
 桧材、寄木造、7枚矧、二重円相、玉覆輪とり、周囲唐草模様浮彫、極彩色
〔台座〕
 現在天板(一部欠失)懸裳のみ7枚を存し、後方の1枚は亡失し、これを後補の八角形の台に打付けて台座としている。

寸法又は法量

〔本躰〕
高 284㎝
自頂上至顎 98㎝
自髪際至顎 54㎝
面幅 52㎝
耳張 71㎝
面奥 71㎝
臂張 181㎝
腹部奥 72㎝
膝張 232㎝
膝奥 154㎝
膝高 44㎝
耳長 50㎝
〔光背〕
高 327㎝
大円(径) 208㎝
小円(径) 144㎝
光脚(高) 60㎝
同(径) 229㎝
芯(径) 54㎝
八葉(径) 100㎝
光背棒長 330㎝
同(径) 13㎝
〔台座〕
総高 133㎝
一段框座(径) 309㎝ 
同(厚) 15㎝
同(足高) 42㎝
二段框座(径) 256㎝
同(厚) 13㎝
下反花(径) 233㎝
同(厚) 11㎝
胴径 182㎝
胴高 67㎝
上框(径) 228㎝
同(厚) 12㎝
上反花(径) 219㎝
同(厚) 9㎝
石基壇高 23㎝

画像

木造阿弥陀如来坐像 関連画像001