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文化財の概要

文化財名称

木造地蔵菩薩半跏像

文化財名称(よみがな)

もくぞうじぞうぼさつはんかぞう

市町

下関市

指定


区分

有形文化財

時代

平安時代

一般向け説明

 下関市功山寺の地蔵堂に安置されている。クス材の寄木造りで、像高は137cmである。法衣を着け、右手を曲げて胸前で錫杖(しゃくじょう)を持つ。左手は曲げて前に出し、手の平の上に宝珠を置く。左足は台座から垂らし、半跏(はんか)の形である。平安時代後期12世紀の制作である。流れるような衣紋を彫り出し、面相はおだやかで、肉取りもやわらかく、肢体の均衡もよい。同時代の数少ない半跏像の一例である。指先持物に後補があるだけで、損傷が少なく、各部材のほとんどが当初のものであることは貴重である。台座は後補である。

小学生向け説明

 下関市功山寺(こうざんじ)の地蔵堂にあります。
 クスの木を材とした寄木造りの仏像です。
 仏像の高さは137cmです。
 左足を台座から垂らしているこの姿は、半跏(はんか)とよばれる形です。
 平安時代につくられたもので、そのころの仏像としては、数少ない半跏像の一例です。

文化財要録

要録名称

木造地蔵菩薩半跏像

指定区分・種類

彫刻

指定年月日

昭和41年6月10日(山口県教育委員会告示 第5号)

所在地

下関市大字豊浦村2162番地

所有者

宗教法人 功山寺

制作等の年代又は時代

平安時代

員数

一躯

品質及び形状

 法衣を着け、右手屈臂、胸前で錫杖を執る形。左手屈臂、宝珠を捧げ、左足半跏。
 樟材、一木式寄木造。彩色(後補)。頭躰部を共木一材製にして両袖を矧付。両手首ほぞ差、膝前を矧ぎ、背刳を施し、背板一材製。
台座、蓮華座、樟材、寄木造、漆箔、すべて後補。

寸法又は法量

〔本躰〕 
像高 137.0㎝
頂上~顎 44.5㎝
面張 29.1㎝
面奥 36.4㎝
耳張 37.0㎝
肘張 87.3㎝
胸張 48.5㎝
胸奥 33.3㎝
腹張 43.9㎝
腹奥 42.4㎝
膝張 109.7㎝
膝奥 81.8㎝
膝高(右) 21.8㎝
膝高(左) 71.2㎝
〔台座〕 
総高 60.3㎝
蓮肉径 113.6㎝
蓮肉高 24.8㎝
反花張 124.8㎝
反花高 25.8㎝
下框径 151.5㎝
下框高 8.8㎝

参考情報

 背板の内部に修理墨書銘あり。
 昭和34年に江戸時代の後補彩色を除去し、殺虫解体修理を施して当初の姿に復元した。功山寺はもと金山長福寺と称し、足利尊氏以来武門の尊敬厚く、大内氏の帰衣も厚かったが、長府藩祖毛利秀元の霊位を安置し、毛利家の香華寺とするにおよび功山寺と改めた。

地図

画像

木造地蔵菩薩半跏像 関連画像001

木造地蔵菩薩半跏像 関連画像002

木造地蔵菩薩半跏像 関連画像003