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文化財の概要

文化財名称

梵鐘(大内義隆寄進)

文化財名称(よみがな)

ぼんしょう(おおうちよしたかきしん)

市町

山口市

指定


区分

重要文化財

時代

室町時代

一般向け説明

 総高189.0㎝、口径111.8㎝の大きな銅鐘。朝鮮鐘を模倣した形の特異な鐘で、竜頭(釣鐘の頭部に付けた竜の頭の形をしたもの)は和式であるが、鐘身と笠(鐘の上部)との境の雲文の吹き返し、乳廓文様(乳のような突起物が並んでいる所)などに朝鮮鐘の形式が取り入れられている。1532年(享禄5)、筑前芦屋(現在の福岡県)の鋳工・大江宣秀が作ったもので、願主である大内義隆が大内氏の氏寺である興隆寺に寄進した。

小学生向け説明

 室町時代の1532年、筑前国(ちくぜんのくに=今の福岡県北部)芦屋の鋳物師(いもじ)の大江宣秀が造った銅の釣鐘(つりがね)です。
 全体の高さ189㎝、口の直径約112㎝の大きなもので、朝鮮の鐘をまねて造られています。
 鐘をつくらせた大内義隆(おおうちよしたか)は、大内氏の氏寺である興隆寺(こうりゅうじ)に鐘を寄進しています。

文化財要録

要録名称

梵鐘(大内義隆寄進)

指定区分・種類

重要文化財(工芸品)

指定年月日

昭和34年12月18日(文化財保護委員会告示 第67号)

所在地

山口市大内御堀

所有者

宗教法人 興隆寺

制作等の年代又は時代

室町時代(享禄5年)

員数

一口

製作者

大江宣秀

品質及び形状

 鋳銅、朝鮮鐘に倣った形の特異な和鐘で、竜頭は和式、撞座は二箇でその部分にのみ縦帯を設け中帯をめぐらし、乳廓四区、その間に四天王を鋳出し中帯上部は中央に宝珠を表わし、左右に雲中帯下部は雲竜文様とする。駒の爪は覆蓮で飾る。身と笠の境に雲文の吹返しを鋳出す。池の間は二区に作る。

寸法又は法量

総高 189㎝
龍頭高 42.4㎝
笠高 7.3㎝
胴高 139.4㎝
口径 111.8㎝
口厚 14.8㎝
撞座径 20.3㎝
撞座中心高 30.6㎝

銘文

周防国吉敷郡       (陰刻)
氷上山興隆寺
  涅槃経云
 諸行無常是生滅法
 生滅々己寂滅為楽
  阿含経云
 若打鐘時三悪道
 一切苦悩停止五百
 億却重罪滅魔怨
 聞鐘聲悉皆怖畏
  地獄経云
 鐘是大聖信鼓
 聞声一切衆生
 皆離憂苦
  天台座主親王(花押)
 享禄五年壬辰八月吉曜日  (以下 陽鋳)
   葦屋庄金屋大工大江宣秀
   (陰刻)
 奉行
 権大僧都法印大和尚位仙祐
 別當
  権大僧都法印大和尚位祐慧
 大願主
  従五位上守左亰大夫多々良朝臣義隆

参考情報

昭和13年9月5日 重美認定 昭和13年(文部省告示 第307号) 銅鐘

地図

画像

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