山口県の文化財

指定文化財の検索

文化財の概要

文化財名称

紙本墨書刀絵図

文化財名称(よみがな)

しほんぼくしょかたなえず

市町

防府市

指定


区分

重要文化財

時代

安土桃山時代

一般向け説明

 刀剣鑑識の参考に資するため、必要な点を簡潔に要領よく図示した刀絵図。縦38.3㎝、長さ268.6㎝。山城(現在の京都府)・大和(奈良県)・備前(岡山県)・相模(神奈川県)・越中(富山県)・筑前(福岡県)・備後(広島県)、その他に国別して、そこに住んだ南北朝以前の名工51人を選び出し、その人々の作例が実物大に描かれている。刀は秀吉の蔵刀から選ばれているので、太閤御物の名刀集としても貴重な資料である。豊臣秀吉に仕え刀剣の鑑定所となった本阿弥光徳が、毛利輝元の求めに応じて1594年(文祿3)に書き写した旨の奥書がある。

小学生向け説明

 安土桃山時代の1594年、毛利輝元の求めに応じて本阿弥光徳が書き写した刀絵図です。
 縦38.3㎝、横26m86㎝の紙に書かれています。
 刀剣を鑑定する際の参考にするため、大切なことを要領よく図示し、刀の特色を短く書いています。
 南北朝時代以前の名工51人を選び出して、その人々の作例を実物大に描いています。
 豊臣秀吉が持っていた刀の中から選んで描かれていますので、太閤御物の名刀集としても貴重なものです。

文化財要録

要録名称

紙本墨書刀絵図
文禄三年六月十四日本阿弥光徳の安芸宰相宛奥書がある

指定区分・種類

重要文化財(工芸品)

指定年月日

昭和39年5月26日(文化財保護委員会告示 第21号)

所在地

防府市多々良1-15-1

所有者

財団法人 防府毛利報公会

制作等の年代又は時代

不詳

員数

一巻

製作者

本阿弥光徳

品質及び形状

 京、粟田口(以上山城国)、大和、備前、相模、越中、筑前、備後、その他に国別し、そこに居住した南北朝以前の名工51人を選出し、その人々の作例65を実大に図し、それには刃文と銘、鑢目、目釘孔などを画き入れ、又図の側には刃文、地肌、彫物、茎、棟の形などについて作品の特色を極く短く註記する。図は薄葉に墨書し、それを鳥子紙に貼付けて巻子に仕立てている。細部について言えば各国内にあっては時代順に刀工をあげ、図は短刀は全身、太刀と刀は概ね茎を示す。各人は一点宛を原則とするが、二点(国吉と正宗)、三点(貞宗と江)、七点(吉光)などの例外もある。名物は次の十八点を載せ、これらは太刀、短刀にかかわらず全身図を掲げる。鷹巣三条・不動國行・鳥飼来國次・鬼丸國綱・大國吉・薬研・骨喰・庖丁・凌・鯰尾・新身・一期一振(薬研以下七口藤四郎吉光)・荒波一文字・青屋長光・若江正宗・大江・西方江・北野紀新大夫行平。

寸法又は法量

全長 268.6㎝
縦 38.3㎝

奥書

 秀吉に仕え、刀剣の鑑定所となった本阿弥光徳が毛利輝元の求めに応じて書写した次の奥書がある。

依御所望此一巻進上
仕候不宣
  文禄三年六月十四日 本阿弥光徳(花押)
 安藝宰相様

参考情報

昭和12年5月27日 重要美術品認定
昭和12年(文部省告示 第253号) 紙本墨画刀絵図

地図

画像

紙本墨書刀絵図 関連画像001

紙本墨書刀絵図 関連画像002

紙本墨書刀絵図 関連画像003