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文化財の概要

文化財名称

旧梨羽家書院

文化財名称(よみがな)

きゅうなしばけしょいん

市町

萩市

指定


区分

有形文化財

時代

江戸時代

一般向け説明

 萩市堀内に所在する。桁行13.75m、梁間8.02m面積107.7㎡の平屋建てで、西端を寄棟造り、東端を切妻造りとする桟瓦葺の建物である。主室は八畳と六畳で共に床が付いており、八畳の間には違棚が付く。次の間は四畳、玄関取次の間は三畳台目、ここに置床が付いている。玄関次の間は三畳、つづいて入側の畳廊下があり二畳がある。西側に軒を出して式台玄関を設け、南側には庇縁、北側には濡縁、東側の付庇には畳廊下、縁および便所を付ける。
 幕末の古地図によると、梨羽又次郎(大組683石)の屋敷になっている。敷地面積の大きさから他に建物があったと思われるが、現在はこれしか残っていない。
 なおこの建物は、昭和51年に、重要伝統的建造物群保存地区に指定された堀内地区の一画に所在する。

小学生向け説明

 萩市にあります。平屋建てで、屋根は桟瓦葺(さんかわらぶき)です。
 幕末につくられたをみると、梨羽又次郎の屋敷になっています。敷地面積の広さから他にも建物があったと思われますが、現在はこれしか残っていません。
 なおこの建物は、昭和51年に、重要伝統的建造物群保存地区に指定された堀内地区の一画にあります。

文化財要録

要録名称

旧梨羽家書院  1棟

指定区分・種類

建造物

指定年月日

昭和52年11月11日(山口県教育委員会告示 第7号)

所在地

萩市大字堀内192番地

所有者

制作等の年代又は時代

19世紀初め

員数

一棟

構造及び形式

 桁行13.75m、梁間8.02m、平面積107.7㎡一重、西端寄棟造り、東端切妻造り、桟瓦葺。主室8畳(床・違棚付き)6畳(床付き)、同次の間4畳、玄関取次の間3畳台目(置床付き)、同次の間3畳、入側畳廊下及び同付属2畳の各室からなり、西妻に縋軒を出して式台玄関を設け、南側には庇縁、北側には濡縁、東側の付庇には畳廊下・縁および便所を付属する。
 主室は西面に床と違棚を並べ、ほかの三面には明障子を建て、その外側に畳廊下がまわる。床の南面は柱間に明障子をはめ込んだ平書院風(墨蹟窓)の形式になる。違棚は蹴込床に拵え、天袋には小襖を建てる。また室の内外には大面とりの内法長押をめぐらして釘隠し金具を付け、欄間には吹寄組子明障子を建て、棹縁天井を造作しているが、これら室内構成は簡潔で、装飾もほとんどなく、内向き風の書院である。

造作

 主室西の6畳は西面に奥行きの浅い台目床があり、床脇の柱間は襖建で玄関取次の間と隔ち、南面は明障子と同欄間建、北側の次の間4畳とは襖建の間仕切りでこの二室にも大面とり長押をめぐらし、天井に吹寄棹縁をあしらっているほか意匠的な造作はない。
 玄関は正面一間半の式台構で、竪格子窓を付けた袖壁を一方に設け、他の折曲面は間放で西面している。玄関取次の間は3畳台目の奥正面に置床を据えている。

地図

画像

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