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文化財の概要

文化財名称

小田家の生活用具・商家資料・町家

文化財名称(よみがな)

おだけのせいかつようぐ・しょうかしりょう・まちや

市町

柳井市

指定


区分

民俗文化財

時代

江戸時代

一般向け説明

 所在地 商家博物館むろやの園(柳井市)  
 時 代  生活用具・商家資料 江戸時代~昭和20年代  / 町家 江戸時代

 柳井津は室町時代から瀬戸内海の港町・商業都市としてさかえた。小田家住宅は古市、金屋と続く白い漆喰壁の町家の代表的なものである。町家の屋敷面積は2561㎡、建坪1500㎡、間口約14m、奥行119mの細長い敷地である。敷地内には主屋 、本蔵、勘定蔵、米蔵、油絞り場、中間部屋、道具部屋、馬小屋、長屋などがあり、豪商のたたずまいを残している。
 小田家の屋敷が現在地に構えられたのは、18世紀の初めで屋号を室屋(むろや) と呼んだ時代であり、代々商家として油しぼり、綿打ち、廻船、塩田経営、地主などで財を蓄え、やがて、町役人として大年寄を歴任、岩国藩への献金、普請手伝いの功績等により、大組藩士へ登用された。
 町家は「商家博物館むろやの園」として公開されている。生活・生産用具には日常生活、農業、運搬、商業などの用具があり、むろやの園に展示されている。また、商家資料としての小田家文書(商業活動関係資料)は山口県文書館に寄託されている。

小学生向け説明

 柳井の港は古くから瀬戸内海の港町としてさかえました。小田家は商売をするために、300年前に今の場所に屋敷をかまえて、屋号(やごう)を室屋(むろや)と呼びました。 代々商人として活躍し、油しぼり、綿打ち、船問屋、塩田経営、地主などで財産をたくわえ、大商人になりました。やがて、町役人となり、岩国藩への献金、工事手伝いの功績により、藩士へ取り立てられました。
 生活・生産用具は1533点で、日常生活、農業、運搬、商業などの用具です。
 屋敷面積は間口約14m、奥行き119mの細長い敷地です。   
 その敷地の内には主屋、本蔵、米蔵、油絞り場、使用人部屋、道具部屋、馬小屋、長屋など11棟の建物があり、大商人のたたずまいを残しています。
 現在、「商家(しょうか)博物館むろやの園(その)」として見ることができます。

文化財要録

要録名称

小田家の生活用具・商家資料・町家
 生活用具
 文書
 町屋

指定区分・種類

有形民俗文化財

指定年月日

昭和54年3月31日(山口県教育委員会告示第5号)

所在地

柳井市柳井津439番地 
文書は山口県文書館へ寄託

所有者

財団法人小田家博物館

制作等の年代又は時代

(1)生活用具  近世~近代
(2)文書     近世~近代
(3)町屋     主屋は元禄14年(1701)又は宝暦3年(1753)と伝えられる。 (元禄14年3月10日上棟銘の棟札。現在行方不明)付属屋はほとんど幕末の頃かそれ以後の建築。

員数

生活用具  一五五三点
文書     一〇一一点
町屋        一一棟生活用具 1553点   文書 1011点
町家 主屋ほか10棟

内容

(1)生活用具
畜産用具 3点
番号/名称/点数/説明
1/テイテツ/1クミ/クツワ
2/オシギリ/1/
3/オマノワラジ/1/ワラ

農耕肥培用具 13点
1/ミツマタグワ/1クミ/ミツグワ 柄はカシ
2/ヨツマタグワ/1/ヨツグワ
3/チョーナングワ/1/チョウノグワ、バチグワ
4/ヒラグワ/1/カナグワ
5/ジョレン/1/
6/ジョロ/1/銅
7/タウエナワ/1クミ/2ヶ 麻
8/イショクゴテ/1/鉄
9/ツルハシ/1/
10/タウエヅナ/1/麻、糸巻は竹、杉
11/チョーノグワ/1/バチグワ(柄なし)
12/クサカリ/1/(柄なし)
13/ヤ/1/

脱穀調整加工用具 9点
1/ショウユシボリキ/1/木
2/ナワ/1/ワラ
3/キツチ/1/カシの木の槌
4/ミ/1/竹・藤・エゴノキ
5/竹のジョウゴ/1/米を俵に入れる
6/サシ/1/俵にさし込み米の品質を調べる
7/ムギカリガマ/1クミ/麦を刈る
8/ヨコヅチ/1/キヅチ、藁・豆・穂のついた米などを叩く
9/ヒキウス/1/

煮焼蒸用具 35点
番号/名称/点数/説明
1~2/セイロ/2/三重、ひの木。四重、杉。
3/サケカンキ/1/酒かん器
4~5/ナベ/2/ツルツキ、木蓋付き鍋
6/アミ/1/魚焼用
7/ハガマ/1/蓋付き
8/レイゾウコ/1/冷蔵庫
9/ゴトク/1クミ/五徳、鉄、2ヶ
10/テキ/1/鉄、木
11~12/ヒバシ/2/鉄、真鋳
13/ジュウノ/1クミ/鉄、2ヶ
14/スミバコ/1/木
15/ヒフキダケ/1/火吹き竹
16/コシキ/1/セイロ、杉、針金、銅(底部)
17/純銀瓶/1/120匁目、箱入り
18/萩焼湯沸/1/箱入り、土、ツタのツル
19/朝鮮形手取瓶/1/箱入り
20/万代屋形鉄瓶/1/箱入り
21/丸金瓶/1/鉄(真鋳)
22/火鉢、ゴトク/1/銅、素焼白
23/平モズヤ型金瓶/1/鉄、箱入り
24/宝珠形ビン/1/箱入り、鉄・真鋳
25/トモブタ鉄瓶/1/
26/銅瓶/1/箱入り
27/平宝珠形瓶/1/箱入り、鉄(銅・把手)、銅(蓋)
28~31/鉄瓶/4/鉄、真鋳、錫
32~34/銅製水ツギ/3/
35/ダイジュウ/1/銅、木

調理食用具 484点
1~2/ヨコギネ/2/ナンジョウ、モチツキ、かた木
3/スシカタ/1クミ/寿司押型、杉(蓋、中板、底付)
4~6/タテギネ/3/テギノ、ミソ1人
7/オシカタ/1/押し型、明治29
8~11/深皿/4クミ/粘土、釉薬(淡褐色)、16人前、花形
12/箱椀/1/厳島塔之図、松岡姓什器、黒漆蓋付き
13~14/シャモジ/2/木
15~17/オヒツ/3/メシビツ、杉、竹、檜、針金
18/配膳棚/1/2枚、杉
19/四ッ椀/1クミ/19人前+飯椀4、蓋2枚、木、黒漆
20/オヒツイレ/1/保温、ワラ、シュロ
21~24/ホウチョウ/4/鉄、木(刺身、魚、菜切用)
25/ゴハンカゴ/1/竹
26/ゼンバコ/1/杉
27~29/アシツキゼン/3/仏前用、木、黒漆、朱漆
30~31/シャモジ/2/桐
32~33/コネバチ/2/塗り
34~35/モロブタ/2クミ/杉
36/ツボ/1/梅干など入れ
37/マナイタ/1/キリバシ、アスナロ
38/シャクシ/1/シャモジ、ホウノ木
39/ロクロビキ陶器/1/藍釉
40~42/紋章杯/3クミ/5ヶ、桐箱入、3ツ組杯
43~57/小皿/15クミ/天明6、桐箱入、十錦焼、染付等
58/酒之土器等/1クミ/厳島神社、12ケ
59/レイグゼン/1/霊供膳
60/レイゾメゼン/1/一式
61/祝儀膳/1/
62/タカツキ/1/
63/オゼン/1クミ/明治36新調
64/1合チョウシ/1クミ/白磁器
65/メシビツ/1/
66/黒漆膳等/1/ハンキ、カヨイ盆、湯桶、高膳
67/ナガボン/1/
68~71/湯桶/4/黒漆、金小田家紋、唐草など
72/ホカイ/1/
73/金縁黒漆椀等/1クミ/
74~81/盆/8/文明6、文久元、文久2、桐箱入、巴紋付白地盆、白地金縁巴紋入、狂言模様洗朱3ツ組盃、江戸焼柳井名所3ツ組盆、各種(16ケ)
82/注口付瓶/1/白地藍
83~86/銚子/4/天明2、染付、錫、鉄、朱塗フタ
87/フタツキ鉢/1/
88~92/盆/5クミ/明治24、明治29、朱塗琉球丸盆(10人前)、丸くり、桑、筋目大小欅、丸木他
93~94/ツボ/2/
95/菓子盆/1/黒漆、金蒔絵
96~98/盃洗/3/錫、青染付
99/黒平椀/1クミ/20人前
100/角盆/1クミ/黒漆、彫絵
101/湯桶等/1クミ/飯器
102/琉球硯箱/1/朱金蒔絵
103/錫盆/1/花形
104/メッキ盆/1/竜紋、鉛板、銅メッキ
105/溜ウルミ/1クミ/20人前
106~114/丼/9クミ/嘉永6、赤絵、フタ付、御菩薩焼菊形丼、杉箱入、織部焼、阿蘭陀ギヤマン切子丼、右染付丼
115/ハチ台/1/文政2
116~117/高足膳/2クミ/明治元、文政4、春慶、20人前、金縁
118/カレー入れ/1/磁器、染付
119~124/セン茶茶碗/6クミ/ほたる焼、茶碗入れ(藤、竹)染付
125/洗朱盃/1クミ/桐箱入
126/青磁サカナ鉢/1/天保11、桐箱入
127/銘々菓子器/1/
128/九谷焼茶碗/1/桐箱入
129/フタ付六角深鉢/1/
130~133/大皿/4/文政5、サハチ、長角大皿、染付磁器
134/大平鉢/1/サハチ
135/曲建水/1/
136/三羽叟盃/1/3ツ組盆、桐箱入
137/塗り盃/1/
138~148/菓子鉢/11/文化12、黒漆、朱ハケ目塗、桐箱入蓋付、菓子器、蓋付古九谷、折桶桑椰、銅仲、陶器、蓋付ガラス製南京赤絵
149/フタ付茶碗/1/
150~151/平皿/2/サハチ
152/手付皿/1クミ/信楽
153/深皿/1/青磁
154/平鉢/1/青磁(明治3)
155/鉢/1/ヒビ焼
156/堆黒菓子器/1/箱入
157/洋風皿/1クミ/阿蘭陀(弘化2)
158/フタ付鉢/1/天保4
159~162/丼/4クミ/明治15、明治5、文政5、今里三ツ組入、九谷、錫(大中小)
163/鉢/1/明治6、平丼
164~171/キュウス/8/銀製、片手、素焼き、朱泥、花模様、陶器
172/片口/1クミ/
173/木地松鶴花子重/1/箱入
174/御菩薩焼蓋物/1/文政3、杉箱入
175~184/菓子器/10/桐箱入、桜皮組、蛹石角、いずみ焼花びら型、洗朱丸形内底黒、杉箱入金地茶唐草模様、四方盆、菓子鑿(ふくろ付) 蒔絵
185/小丼/1/黄色木の葉形小丼、杉箱入
186/淡路焼蓋物入/1/杉箱入
187/大盃/1/朱塗、桐箱入
188/蓋付小鉢/1/
189/菓子箱/1/飛騨春慶、杉箱入
190~203/吸物椀/14/弘化5、安政4、天保14、明治3、天明6、弘化2、文化14、文久2、朱紅葉(10人前)、洗朱海老金蒔絵(20人前)、黄内小、本黒稲雀蒔絵内朱、黒梅模様、煮物椀、青漆内朱
204/セイロ/1/携帯用
205/湯沸/1/携帯用カンツケ器
206/銀盃/1/成婚記念、箱入
207/木カイ/1/
208/舎利鉢/1/天明4
209~210/盃台/2/朱、金蒔絵宝づくし、足ホウ来の図
211/親子ビン/1/銚子
212/大盃/1/安永9、朱、宝船蒔絵
213/花月台/1/安永9
214/盃台、盃/1クミ/7ツ組盃
215/朱塗り盃/1/寛政11、桐箱入、内金蒔絵
216~217/朱塗り金縁盃/2/桐箱入、朱塗寿盃台
218/台付小皿/1/染付
219~221/記念盃/3/憲法発布50年記念盃(箱入) 白地金縁杯、帝国議会開設50年記念盃、帝国議会議事堂竣工式記念杯
222/白地盃/1/金花柄入、桐箱入
223~224/セン茶茶碗/2/赤絵、白地磁器
225~228/杯/4/本支藩御紋章杯、大本営杯、箱入 厳島華表模様杯、桐箱入、御紋章杯
229/深小皿/1クミ/陶器、18人前、箱入
230/イマリ茶碗/1/寛政元
231/肴入/1/文化11、手付
232~234/銚子/3クミ/天明6、錫、1対2組
235/大猪口/1クミ/陶器、2種
236~238/盃台/3/嘉永5、正徳2、朱塗金縁裏黒、朱金蒔絵菊
239~240/盃洗/2クミ/九谷焼、明治9、黒塗内金
241/フタ付鉢/1/
242~243/綿手小皿/2クミ/天明6、安政2仕入、箱入
244/徳利座/1クミ/輪島(2種4ケ)
245/綿手中形/1クミ/嘉永5、11組
246~248/大平/3クミ/文化8、漆、朱、ふち金、底黒、角大平、大平
249~254/重箱/6クミ/宝暦2、安永6、黒無地(4段重)箱入黒漆ふち金、欅漆春慶  朱蒔絵(鶴の絵)、大重箱(2段重)、黒地金蒔絵内朱
255/木皿小/1クミ/茶色、10人前
256~257/銀製酒杯/2/銀製酒杯(桜の彫り模様入り) 箱入(緑布張り、内白布張り)
258/ミドロ焼小皿/1クミ/10人前、箱入
259/会席膳/1クミ/紫檀、10人前
260/足付キ小鉢/1/青磁(朝鮮)
261/堆朱塗皿/1/桐箱入
263/菓子椀/2クミ/文化12、本黒(2箱、各10人前)
264/黒無地小盆/1クミ/47枚
265/丸足付吸物膳/1クミ/10人前
266/朱盆/1クミ/木、3ツ組
267~269/銘々盆/3クミ/寛政11、天明6、箱入
270~271/膳/2/春慶、惣和台
272/重ね典物/1クミ/春慶、6重ね
273/足付茶漬膳/1クミ/5人前
274~276/会席膳/3/飛騨春慶、黒、裏茶
277~278/丸盆/2クミ/宝暦8、10枚入、3枚朱、箱入
279~285/木皿/7クミ/嘉永7、嘉永6、青漆、40人前、20人前、黒漆蒔絵、雁、竹、菊蝶、梅、らん、30人前、10枚
286~287/大丸盆/2/大丸朱
288/提重/1/二重
289/五合ドックリ/1クミ/伊万里、陶器
290/一升ドックリ/1/伊万里、ゴス
291/三合ドックリ/1/伊万里、コバルト
292/木皿/1/元治元、刷毛目洗朱
293/サジ/1クミ/天明6、陶器、12人前、桐箱入
294~302/猪口/9クミ/嘉永6、天明6、明治28、明和7、文化14、葉形赤絵(7人前) フタ付染付(ふち波型花に唐草、18ケ) 外唐草、内松竹梅、赤絵、箱入、杉竜模様
303~307/吸物膳/5クミ/明治28、明和7、文化14、輪島、10人前、20人前、真黒、黒半月
308/綿手塩皿/1クミ/文化5、7枚、箱入、さび茶唐草、内に老人と子どもの図柄 ふち金、波状、杉
309/フチアカ皿/1クミ/天明2、染付花柄、ふち花びら型 うち唐草、杉
310~316/中皿/7クミ/4枚、白地紺丸に福寿の字入り、染付(菊模様6枚)、色付菊模様(19枚)、桐箱入、染付(9枚)、花形(9枚)、十錦皿(20人前)、染付(松竹梅、底菊、幾何学模様)
317/大鉢/1/大平ふたつき朱大鉢
318/四重ベントウ/1/
319/デンガク箱/1/
320~321/三段重/2/天明7、手付(黒漆、内朱、ふち金)、花模様(漆、地黒、花朱黄など)
322/四段重/1/漆、内朱
323~324/膳/2クミ/安永酉、八寸膳(20人前)、春慶、カキウルシ(10人前)
325/花月台/1クミ/慶応2、七寸、10人前
326/錦手角皿/1クミ/宝暦12、10枚、箱入
327/花ビラ型皿/1/
328/花ビラ型錦手大皿/1/
329~331/皿/3/陶器、備前焼、素焼
332/金色ティポット/1/フタツマミライオン
333~341/ベントウ箱/9/慶応3、黒漆(赤桐、上、中、下) 黄土色無地(3段)、外竹コウリ、青磁(7重ね、箱入)、吉向焼信玄弁当(6組)、ブリキ弁当セット、春慶塗、わりこ弁当箱(6ケ、12分、箱入)
342/半月吸物盆/1クミ/文政4、2箱(松、竹、各5)、漆緑朱梅の絵
343/丸重箱/1クミ/春慶、四重ね、木、漆、朱、箱入
344~345/フタ付大鉢/2/春慶(黒漆金模様、けやき)、蒔絵
346/錫酒大徳利/1/安永2
347/重ね鉢/1クミ/天明8
348/錦絵皿/1クミ/明治4、3枚
349~350/茶碗/2クミ/文久4 錦出フタ茶碗(10人前) 緑交跡(17コ)
351~354/深皿/4クミ/寛政9、ふち朱染付(11枚)、白磁菊形(4枚)、ふち朱染付(7枚)、錦手(花形、6弁、10人前)
355~357/大平/3/黒塗錫縁、朱金蒔絵、朱(金蒔絵、松竹梅、8寸)
358/八角刺身皿/1クミ/20人前
359/大皿/1クミ/錦絵(20枚)
360/青磁/1クミ/深鉢5、小皿7、小皿10
361/長角皿/1クミ/17人前、染付20枚
362/手付丸重/1/
363/蓋付茶碗/1クミ/乳白色で黒褐色の模様、ふち茶
364/赤茶色片口/1/楽焼
365~367/煮物椀/3/糸目土面内底黒塗金蒔絵、朱地黒網目
368~371/小鉢/4クミ/赤絵(6枚)、染付(箱入、ふち白、波型、杉)、白地、藍かえで、褐色の釉薬
372/弁当重箱/1クミ/春慶、明治5、弁当箱10
373/四段重ね重箱/1クミ/春慶、宝暦9、黒かくどり
374~378/湯呑/5クミ/染付(ふち茶、外模様、10ケ)、白地(朱と青唐草の模様、6ケ)、(白地に扇、舟)、白磁(まわりに押し型模様)、染付4ケ、秋草
379/足付小皿/1/金属打出模様
380/ドビン/1クミ/黄瀬戸、どびんむし用、8人前
381/夜会膳/1/明治28、黒漆
382/汁次/1クミ/慶応2、磁器(唐草、10人前)
383/杯洗/1/明治27、陶器
384/六角皿/1クミ/染付(8枚)
385/キリダメ/1クミ/春慶
386/会席具/1式/飯椀、汁椀なし、黒漆
387~390/弁当箱/4/寛政6 (茶弁当箱)、丸形(黒地赤梅の花模様)、角形無地黒、身上ふち赤(欅、カキウルシ)
391~398/盆/8/明治27 (角長大、黒漆)、楕円形、(欅 (丸、木、他)、紫檀、八寸(桧木他)、紫檀、長方形(外黒、内赤)、木
399/中深皿/1/錦手(赤絵)、縁花形
400/長角重弁当/1クミ/綿模様蒔絵、内朱、ふち金
401/重ね弁当/1クミ/四重、貝の小皿
402~403/食篭/2/二重喰かご(箱入)蒔組、八角形、ひもつき
404/五重弁当/1クミ/2客、木、まげもの、黒漆塗、ひき出木漆、春慶
405/ネゴロ四重箱/1/
406/角弁当/1クミ/明43、木、まげもの、5組、箱、木、春慶
407/角盆/1クミ/飛騨春慶、3ケ組
408/茶碗類/1クミ/9ケ
409/半端物雑器/1/
410/惣和台/1/明治6、縁漆、内朱底黒、フタ金唐草
411/奥津春慶/1クミ/2枚1組
412~413/丸善/2/木地、糸目、欅
414/酢桶/1/カキシブ塗
415/角足付広盆/1/弘化2
416~417/廣盆/2/文久2、春慶(黒金縁、宝珠)、朱塗丸形(2枚)、(足なし裏黒、足付)
418/提篭/1クミ/ベントウイレ
419/膳椀セット/1クミ/大、中、小、ヨシ
420~423/硯蓋/4/銀縁、黒漆(金縁、老松神社、かすみ) 欅(金縁、透し彫)、黒(内梨地、おしどり、松、池)

424/切子玻璃重筐/1/明治20
425/竹製カバン/1/
426/ソバセット/1クミ/文政7、5人前、錫、大皿、小皿、猪口
427/錫ビン/1クミ/明治6、2ケ
428/水呑茶碗/1クミ/2ケ
429/御神徳/1対/赤絵
430/スノコ/1クミ/ガラス、刺身用(7枚、5枚、2枚、1枚)
431/重台/1/黒地金蒔絵、唐草
432~433/膳椀/2/朱(内黒、裏黒)、朱(20人前、4組、天明6)
434/塗弁当/1式/
435/二重弁当器/1/明治18、竹細工
436/ツノダル/1対/黒地、小田家紋唐草金
437/タライ/1/
438/引盆/1/盃(10.9×1.9) 5、盃台(13.1×8.3)
439~440/湯ノ子スクイ/2/ヘギ、春慶(朱漆、皮埋もよう) 銀(夏用、24×7.2)
441~442/通盆/2/裏黒漆(面春慶ヘギ、2.1×22.5)、黒漆
443~444/飯器/2/ヘギ春慶塗(皮埋模様、内黒漆)、黒漆
445/面桶椀/1クミ/茶漆(大、小)
446~447/四ツ椀/2/黒漆(飯、汁)
448/鉄瓶/1/鉄
449/湯注/1/小、黒漆
450~455/鉢/6/赤絵(磁器)、外青磁色、内塗付(亀、草)、青地(金蒔絵、柳鳥松、8角) 錦手丼、青絵付
456/折敷/1/黒漆、緑朱
457~458/ムシ器/2/手付1
459/南京染付鉢/1/青絵付人物
460/箱/1/三方に似る
461~463/ガラス皿/3/
464~466/ギヤマンのス/3/
467~469/平鉢/3/オランダ焼、人物絵
470/薄茶碗/1クミ/松本焼
471/ヌリ盆/1クミ/3枚1組
472~473/ガラス製杯/2/
474/漆グラス/1/
475/白磁皿/1クミ/
476~477/茶碗/2/
478/交趾写蓋物/1/
479/六角鉢/1/
480/蓋付ツボ/1/
481/オランダ製中皿/1クミ/
482/スリバチ/1クミ/
483/中皿/1/赤絵、20人前
484/オランダ製焼皿/1/

容器・包装用具 128点
1~19/屏風の箱/19/杉(内部和紙張り)、明治11、安永9、寛政5、天保改、安政6、文化10、慶応3、天保13(2ケ)
20~26/箱/7/障子、襖入(文化午)、杉、鉄、屏風押、ケヤキ(茶漆)、木箱(○○水瓶8-109)、御奉書入
27~31/フタ付手桶/5/
32~36/手桶/5/天明6、明治18
37/ヒモ付桶/1クミ/
38~47/桶/10/明治38、角桶、つるべ、きつね、杉、竹
48/火鉢箱/1/
49~55/タル/7/杉、竹、針金
56~57/カゴ/2/
58/アワシタミ/1クミ/2ケ
59/ザル/1クミ
60~61/張り子/2/
62~71/カメ/10/フタ付(明治24)
72~73/ツボ/2/
74~76/チャワンメゴ/3/シダの茎、針金
77~80/タンス/4/杉(朱、漆黒漆、しんちゅう、鉄) クルマダンス(木、黒漆)
81/靴入れ/1/杉、鉄
82/イショウバコ/1/杉、鉄、シブ
83/ハサミバコ/1クミ/
84~88/ナガモチ/5/鉄、杉、黒漆、鉄、銅
89/リョウガケ/1クミ/黒漆、中赤漆
90/イレコ/1/赤漆、中赤漆
91/戸棚/1/
92/シナカバン/1/
93/提灯箱/1/
94~95/文箱/2/カギ付き
96~97/ジョウゴ/2/鉄
98/ドウのツツ/1/
99/ゼニバコ/1/鉄
100/ホンバコ/1/
101~102/フロシキ/2/木綿
103~105/刀袋/3/絹、ひも、木綿、花模様多数 表絹、裏木綿、朱ひも付
106/トウマイブクロ/1/麻
107/宝札入/1/文政11
108/花入れ/1/
109/木綿袋/1/白抜き文様藍色
110/ユタンポ袋/1/文政7、木綿、ひも
111~113/布団風呂敷/3/絹
114/ツヅラ/1/
115/茶器入/1/
116~117/手文庫/2/
118/地券証入れ/1/明治7
119/錫茶壺/1/文化10
120/書類入/1/
121/小引出し/1/
122/木箱/1/嘉永元
123/水入/1/唐金
124/フタツキカゴ/1/
125/ハサミ箱/1/
126/衣裳入/1/
127/集金袋/1/天保8、木製、渋紙張り
128/釣戸棚/1/紙、銅、黒漆、杉、針金

住用具・暖房用具 78点
1/井戸に落ちた物をとる/1/鉄
2~4/ハシゴ/3/松、杉(さんの数、13、11)
5~6/マツバボーキ/2/鉄、竹
7/ドーコ/1/銅
8/ユタンポ/1/トタン、口金部分銅
9/足涼器/1/文久2、あか赤、足涼器入
10~11/ヒバチ/2/陶器(青磁色)、陶磁器(あい紫、鉄、ゴトク付)
12/コタツ/1/素焼に和紙柿渋塗り、外わく杉
13/シビン/1/赤土、白釉、緑釉
14/便器枠/1/蓋杉材、内外とも黒漆
15/用便器/1/杉材
16~18/ヤグラゴタツ/3/杉素焼き(朱漆、黒漆)
19/ロダシ/1/
20/イス/1/シタン
21~22/マクラ/2/カバー付(ネル、ソバガラ、グレー地に茶もよう)、ビロード生地(ソバガラ、あい色)
23/スダレ/1/竹、麻糸
24~27/ザブトン/4/いぐさと麻糸の織(あい色の綿入)、黄八丈(絹)、僧侶用(紫絹、鳳凰、蘭、菊、七宝流れの織り)、茶室用(黒絹、茶とじ糸)
28~30/マクラ/3クミ/筒マクラ(ソバガラ、ビロード、木綿、カバー白マクラ黒)、木綿(ソバガラ)、ハコマクラ(黒漆、木製)
31~32/シキモノ/2/木綿、パナマ
33~40/ザブトン/8クミ/夏用(パナマ縁茶)、毛皮(栗茶色)、絹(古代赤、古代紫、糸の色彩) 夏用(パナマ縁緑)、10枚1組(ひのきを薄切りにして織ったものに柿渋麻、木綿、麻地(赤茶もよう)
41~43/錠前/3クミ/鉄
44/鍵/1クミ
45/ヒシャク/1クミ/銅
46~47/ウチワ/2/草、明治5
48/カメ/1/赤土
49/シキモノ/1クミ/籐、1480×1734
50/火鉢敷/1/フェルト(青、紫、赤)
51/マクラ箱/1/杉、黒塗り、明和8
52/スダレ/1/
53/竜吐水/1/
54/サナ/1/鉄
55/キョウソク/1/
56/トビ/1/
57/座机/1/紫檀、真鋳
58/踏み台/1/ラワン、ベニヤ
59/屏風ハサミ/1クミ/
60/植木鉢/1/染付
61/ウチワ/1クミ/
62/襖の取手/1クミ/2対4枚
63/袋戸棚/1/金箔、襖4枚入
64/灰ナラシ/1/真鋳
65/灰ナラシ/1クミ/銅
66~73/ヒバシ/8クミ/真鋳、鉄、桑、銅、竹、鉄、薄板金
74/文札/1クミ/桐、縁紫檀張、欅塗
75~76/ヂヅキ石/2/石、鉄
77/上敷/1/籐、麻
78/スダレ/1/

屏風等 29点
1~24/屏風/24/金屏風8曲(黒漆縁金唐金唐草)、金縁本間6枚折(遊口人物画法眠月岡雪斉)、黒縁6枚折(法眠月岡雪斎)、8曲(1360×530)、6曲(171×62 2枚)、6曲山水(172×63、171×62)、6曲鶴(仙冽作172×65 2枚)、6曲竹(170×62 2枚)、6曲(書金箔)、(人物、藤原光貞作 94×38)、6曲書(銀箔2枚 172×62.5)、6曲金縁の書(171×64.5)、8曲(駄担人法橋幽宅斉筆吉川より拝領品)、2曲(花170.5×91)、4曲(上行書 広瀬旭荘筆 171.5×70)、8曲唐子絵山水、8曲(172×57)、山水4曲(172×74)
25/屏風/1クミ/2曲1双、1曲(173×91.5)

26/ツイ立/1/文化8、122×122
27/エモン掛/1/149×178.5
28/屏風ハサミ/1クミ
29/屏風の房飾り/1/水晶(?)

灯火用具 51点
1~2/ユミハリチョウチン/2/木、紙
3/小丸チョウチン/1/木、紙
4~11/ショクダイ/6/1対(檜、鉄、銅)、六角柱状カギ付ろうそく立て、真鋳、木地、銅、陶器、銅(中国娘が花を持ちその先がロウソク立てになっている)
12/ガンドウ/1/
13~15/ボンボリ/3/真鋳(銅、雛用)、木
16~19/テショク/4/鉄セルロイド、茶道夜用、鉄、銅
20/ロジアンドン/1/木、竹、和紙
21~22/手サゲアンドン/2/○杉、和紙、鉄、外黒漆塗 ○内函朱漆塗、外函黒漆塗、杉、三方和紙張
23~24/アンドン/2/黒漆塗ツリアンドン(杉)
25/アンドン/1クミ/木、糸、鉄、銅、黒漆塗、赤、黒
26~27/ツリランプ/2/ガラス、鉄、銅、ちょうちん箱
28~29/オキランプ/2/ガラス、銅
30/リントウ/1/真銅、陶器、仏具
31/小田原チョウチン/1クミ/赤、黒、三ツ扇紋付
32~33/ランプ/2/ガラス
34/灯火吊角トウロウ/1クミ/文化9
35~36/六角ショクダイ/2/文政11、1対(唐金)
37~43/手焙/7/カン付(唐金)、携帯用(唐金フタ七宝つなぎすかし)、唐金(取手象)2ケ角木上部造(桐、縁紫檀、内銅張)、黒(瓦質)
44/坐炉/1/赤土素焼和紙貼角形
45~47/アブラツギ/3/銅、蓋なし銅製
48/ランタン/1/木、布張り朱塗り、青ビーズガラス
49/ヒバチ/1/銅
50/壁掛燭台/1/染付
51/ガラス製燭台/1/

着用具 85点
1/ニワゲタ/1クミ/杉
2/コテ/1/鉄、木
3/コテベラ/1クミ/鉄、木
4/道中ガッパ/1/毛、絹、金、紐(藍色)
5~6/帽子/2/パナマ、カサ(パナマ、家紋入、裏渋塗)
7~10/ドウチュウギ/4/青、木綿藍、濃紺
11~13/ドウチュウバカマ/3/木綿、藍、脚袢付
14~16/火事装束/3/頭巾(シカ皮、麻、貝ボタン)、上衣、胴巻、胴当、バンド、上衣(黒地、白文様)、カブリモノ、タビ
17~20/化粧ミノ/4/
21/テコウ/1対/表絹、裏綿
22~23/カミシモ/2/麻、和紙、藍染め
24/カミシモ/1/キバコ入
25/カミシモ/1クミ/上13枚、麻
26/子供用短衣/1/絹、流水、松竹梅文
27~30/ハカマ/4/木綿、綿
31/紋付長着/1/木綿、黒
32/鳳桜雲形文/1/黒シュス
33/カセドリ/1/杉、鉄くぎ
34/ヒヨケ/1/
35~36/針箱/2/春慶
37/消防着/1クミ/
38~39/上衣/2/紺木綿、綿入
40/ハカマ/1クミ
41/女物袷長着紋付/1/絹
42~44/女物単衣長着紋付/3/麻、木綿
45/帯/1クミ/男物
46/男物単衣紋付羽織/1/絹紗
47~50/男物袷紋付羽織/4/木綿
51/男物袷縫紋羽織/1/絹、お召
52~53/男物袷下着/2/羽二重、絹
54~57/男物長着/4/羽二重、木絹、黒羽二重
58/女児チリメン/1/赤地白模様
59/男児単衣羽織/1/三ツ紋、絹、絽
60/男物袷羽織/1/三ツ紋、羽二重
61/白平絹/1/絹、平絽
62~64/帯/3/女物(腹合せ、絹、黒繻子)、丸帯絹
65/女物合織縫紋/1/薄茶
66/女物単衣麻絹合織/1/
67/女物単衣長着/1/カスリ、麻
68/女物袷下着/1/絹、白無地
69~70/女物単衣下着/2/麻、白無地
71/女物単衣重ね紋付長着/1/麻
72/女物留袖裾模様紋付/1/絹
73/女物長着紋付/1/絹
74/女物袷長着/1/絹、錦紗
75~76/男物綿入袢てん/2/絹、変り織
77~78/男物羽織紋付/2/
79/男物羽織紋付/1クミ/
80/女物長着/1/
81/女物袷/1/
82/木枕/1/天明6、塗5人前、2箱の内
83/ザブトン/1/ドンス、七宝唐花金茶色20枚入
84/布団表/1/
85/フトン地/1/ドンス

容姿用具 31点
1~3/手洗タライ/3/びんたらい、ひの木、銅
4/風呂オケ/1/
5/ハサミ/1/
6~7/ケヌキ/2/
8~18/キョウダイ/11/春慶塗
19/櫛箱/1/
20/化粧道具/1式/
21~29/鏡/9/合せ鏡、鶴、松、竹(ケース入、高砂対入)
30/オハグロバコ/1/用具
31/ガラス製手ヌグイカケ/1/

切截用具 9点
1/オノ/1クミ/チョウノ、鉄、木
2/ナタ/1/竹割庖丁、鉄
3/クサカリガマ/1クミ/鉄と木
4/エダウチガマ/1クミ/ナタガマ、鉄
5~6/ハサミ/2/鉄と木
7/コガタナ/1/鉄、カタ木
8/アナアケ/1/鉄と木
 /短刀/2/竹印とひも付(鉄、真鋳) べっ甲(ひも付)
 /青龍刀/1/真鋳、鉄、石、木
9/オシギリ/1/

加工用具 95点
1~3/木槌/3/カシ、栗(柄がカシ)
4/ツルハシ/1/
5~10/カンナ/6/カシ、ケヤキ
11~12/溝ガンナ/2/カタ木、ケヤキ
13~18/カンナの刃/6/6.5×6×0.8など
19~22/コテ/4/鉄、杉
23/コテイタ/1/杉
24~29/タチモノホウチョウ/6/
30/ニギリバサミ/1/鉄
31~32/ヨウバサミ/2/
33~35/カネキリバサミ/3/鉄、ブリキを切る
36~39/ハサミ/4/フイゴ用、鉄
40/ハサミ/1/
41~44/ノコギリ/4/長17.6、36.8、30.2
45~46/イトノコギリ/2/21.9、23.7
47/ノコギリ/1/ハワイ
48~49/ケビキ/2/カシ、鉄
50/丸ノミ/1クミ/
51~52/ヤスリ/2クミ/
53/木槌/1クミ/柄杉、先檻木、アスナロ
54/ゲンノウ/1/鉄、カシノ木
55~57/カナヅチ/3クミ/鉄、木
58/平ノミ/1クミ/
59/マエチョウナン/1/木、鉄
60/キリ/1/鉄、木
61/ヤ/1クミ/
62~63/タガネ/2/鉄
64~67/フルイ/4/杉、銅金網、木と網、松銅(全長970)
68~70/カナテコクギヌキ/3/鉄
71/ハンマー/1/鉄
72/カクスコップ/1/
73/スコップ/1クミ/
74~76/スパナ/3/鉄
77/スパナ/1クミ/
78/ワイヤブラシ/1/
79/シチリン/1/
80/キョクジャク/1/
81/フンズキ/1/自然木、鉄
82/コシカケ/1/杉
83/モノサシ/1/自製品
84/キネ/1/カベ、石灰ツキ、カシ
85/カイ/1クミ/
86/ヤットコ/1/クギヌキ、鉄
87/シャクシ/1/杉、薄板金
88/メタテ用具/1/
89~91/ヂヅキ/3/柄杉、先栗
92~95/イシウス/4/

運搬用具 50点
1~5/セミ/5/タンバ
6/ナワ/1クミ/
7~10/カゴ/4クミ/竹製
11/テンビン棒/1/
12/テガキ/1クミ/テガキ、トビの先
13~14/トビ/2/
15/チン/1クミ/
16/コエタゴ/1クミ/
17/コエビシャク/1クミ/
18/テンビン棒/1クミ/
19/ジャリカゴ/1対/2ケ1対

20/ネコグルマ/1/割木運び
21~22/ハコグルマ/2/土、肥料運び
23~24/カゴ棒/2/
25~26/箪司棒/2/オオコ
27/半棒/1/
28/カッシャ/1/タンバ、しゅろ縄付
29/ドウコ/1/携帯用カマド、芝居見物用等
30/ワインセット/1/
31/ヒョウタン/1クミ/
32/背負い弁当入れ/1/コヨリ糸に朱塗り
33/魚箱/1/祝魚を届ける
34~36/弁当運び/3/黒格子、鉄金具上下ひき出しつき、春慶塗り(黒朱、桐、藤、真鋳)
37/アブミ/1クミ/4ケ
38/茶具入/1/茶道具を入れて運ぶ、籐、蓋ブリキ
39/ツヅラ/1/198.5×12.4×3.7、182×10×3
40/ハンドバック/1/手さげ小カバン
41/手サゲカバン/1/革、茶色、金属、黄銅、銀メッキ
42~48/旅行カバン/7/大、小、特大、特小(弁当入れ)、黒革製(銀メッキ) 底革(ビロード、花もよう)
49/弁当/1/竹製旅行用
50/手さげ引出し/1/

計測用具 20点
1~6/サオバカリ/6/
7~9/分銅/3/
10/台バカリ等/1クミ
11~13/斗棒/3/
14/五升マス/1/
15/五合マス/1/
16/一合マス/1/
17/一斗マス/1/
18/五尺ジョウギ/1/伸縮定規
19/モノサシ/1クミ
20/フンドウ/1クミ/ハカリ用

意志伝達用具 21点
1~3/ヤキイン/3/
4~6/看板/3/
7/郵便筒/1/三つ巴金黒地(紐付)、150×65×670
8/郵便カバン/1/203×150×45
9/文箱等/1クミ/小(皮紐)、文はさみ(黒) 大(黒、皮バンド)中赤
10/硯箱/一式/外黒菊のし金蒔絵、内梨地
11~12/硯箱/2/黒(雲雁、金蒔絵)、若松(山、蒔絵)
13/拍子木/1クミ/スギ
14~21/フクサ/8/

玩具・遊戯・娯楽用具 229点
1/カゴ/1/コイノボリの竿につける
2~12/花器/11/文化4、手付水盤(白釉)、猛宗竹、シノ竹編、底角上丸、真鋳、青銅、カメ
13~16/植木鉢/4/信楽(白土、緑釉)、常滑(朱泥)、織部(雲龍文様、緑釉)、トベ、大谷(ササ文様)
17/ヒナ膳入れ/1/杉
18/ヒナ膳/1クミ/黒漆、内朱塗
19/ヒナ椀/1セット/木、黒
20/ムシカゴ/1/杉、針金、金網
21/サカナバコ/1/ケヤキ、漆、真鋳
22~23/茶臼/2/輝緑岩(宇治岩)
24~33/花台/10/黒カキ塗、欅(春慶)、上面鳳(裏布張黒カキ漆)、桑木地(横に細く金蒔絵七宝唐草)、真塗(丸形)、紫檀(丸形)、ケヤキ
34/飾鷹/1/
35/ウチワ/1クミ/玩具、2枚
36/グンパイ/1/軍配、桧、藤でまく、金属板で上中下巻く
37/三味線/一式/箱(桐、桑)、バチ(欅と象牙)
38/門、人形等/1クミ/子供人形、帽子の女、花カゴ、日本髪
39~42/人形/4クミ/中国人形、唐子人形(カマを持つ)唐津人形、市松人形
43/人形/1/紺茶羽織(ちりめん)しま着物の着流し
44/ママゴト道具/1式/水屋、桶類、石臼、かまど類、包丁類、すり鉢すりこぎ焼物
45/ツルベツキ井戸/1/玩具(杉、白木、しゅろ縄、銅、ままごとあそび用)
46/飾物台/1/
47~54/抹茶茶碗/8/志野焼、楽焼(緑釉、杉箱入)、萩焼(金のツギ)、青絵付、夏茶碗(シナ老人の絵)
55/茶杓等/1クミ/茶杓(竹)、茶釜立(象牙)
56/水次瓶/1/絵紫?(四君子模様)
57~61/飾台/5/桑木地(硝子張)、紫檀、ギヤマン切子丼(木、ガラス)、石製台
62~63/花台等/2/花活、花台(水盤、白ひだ焼)箱杉花台(欅赤塗)、花器(唐金竜龍起紋)
64/ゴトク/1クミ/三ツ組、唐金(大中小)
65/竹台子/1/茶道具、桐木地
66/鳥篭/1/外箱春慶戸黒縁アミ戸、中篭(竹)
67/蛤形風鎮/1対/白水晶、茶房付き、桐箱
68/錫セン茶入れ/1/
69/亀/1/置物、銅
70/菓子器/1/鈴形、金箔張り、紅白房付き箱、桐ネズミ色(陶器)、赤絵(鳳ぼたん唐草、丸長)、染付角形、掛花入(備前)青磁象形耳付花入れ用つぼ、花入(竹)
78~85/煙草盆/8/巻煙草用(盆、火入、巻煙草入、吸ガラ入)10ケ組(天明6、黒漆盆)、根来塗(外朱塗、内黒)、桐箱入(吸ガラ入)、栗木地(手付引出付)
86/煙草盆/1クミ/6組(盆、金ぶち黒漆、火入青磁、灰吸竹)
87~88/キュウス/2/朱?、唐金、石、ゴトク(唐金)桐箱入
89/水盤/1/白、磁器
90/煙草入/1/蒔絵(黒漆、りんどう、すすき、月のもよう)桐箱入
91/灰皿/1/青磁
92~94/キュウス/3/杉箱入、桐箱入、陶器
95~101/セン茶茶碗/7/桐箱入(黄、若竹色、濃桃色、青緑、薄青にえんじぼかし)、染め付け(キリン外)竹ケース入
102~103/台/2/紫檀(155×275×96、160×80×53)
104/三味線/1クミ/柄(樫木、紫檀)、バチ6種
105/棗/1クミ/錫など
106/屈輪中央卓/1/安政4
107~110/花用七輪/4/せん茶用小七輪(赤褐色)
111/花用五徳/1/お茶用(2ケ、150×92、123×78)
112/柱掛/1/竹、溜塗、金文字、青具
113/鉄火鉢/1/火縄(樫)
114~115/花瓶/2/高麗焼(取手竜カンツキ)、四方壺式
116~117/望遠鏡/2/胴紙に漆、朱赤外黒
118/笛/1/黒、7穴
119~120/香炉/2/台付箱入
121/文基硯/1/黒、若松山金蒔絵
122/文庫/1/黒、菊のし金蒔絵
123/ケマリ/1/嘉永3、径170、鹿皮
124/陣扇/1/箱入
125/三味線/1/箱入
126~132/卓/7/紫檀と上下面桑
133/琴/1/13琴
134~137/棚/4/品川棚(上下桐、柱竹)、桑糸巻棚、桐丸冠棚(紫房付)
138/脇息/1クミ/ビロード張(けやき、折りたたみ式)
139/鳥像/1/木
140/鉄砲台/1/木、慶応元年乙丑6月
141/フクサ/1/ネズミ色地、絹(繻子)
142/キセル/1クミ/2対、如心斎好励キセル
143~146/手焙/4/宗品作、金属、銅
147~151/水差/5/吉向焼(黄南京水指)、陶器(桶形薄茶塗蓋)、織部風(共蓋)、貝製、うぐいす色のもの
152/ドラ/1/銅
153/円座/1/
154/草履/1/露地用
155~156/ヒバシ/2/香はさみ、鉄(紫檀柄、象牙頭)
157/灰オサエ他/1クミ/つかみ羽、風炉用さじ、灰ふるい、灰おさえなど
158/炭尺/1/
159/鐶/1クミ/
160/台/1/
161~163/風呂/3/銅、鉄
164/羽釜/1/
165/柄杓/1/
166~167/茶サジ/2/煎茶用(スス竹)、茶合
168/茶杓/1クミ
169/灰サジ/1/銅、竹皮
170~171/灰器/2/宇品焼、古丹波
172/灰入/1/竹、藤
173/香合/1/唐塗宝珠香合
174/釜敷/1/藤
175~177/建水/3/茶地黒釉耳付、唐かね、線かきぼたん
178/羽根、水箸/1/
179/炭斗/1/
180/サヤ/1クミ/7本
181/タンポン/1クミ/2ケ、刀の手入れ用
182~183/テアブリ/2クミ/木、焼物(茶無地)
184/ビンカケ/1/焼物
185~186/雛段/2/杉板、敷物
187/タテ/1/端午用、アスナロ、小田家紋入
188~193/額/6/15.4×142~70.9×41.3など

194/蒸釜/1/茶道具、フタ付、焼物
195/トビクチ/1/129.7
196/掛軸/1/27.5×163
197/短冊/1クミ/七本松歌集、短冊91枚を本にしたもの
198/扇面/1クミ/峯信画
199/ピストル/1/鉄、銅、全長22、計1.7
200/センス/1/ピンク花模様
201/オオギ/1/白無地、絹製カバー、和紙、竹
202~203/香入れ/2/水晶、黒檀
204~206/ツボ/3/とう巻、手付蓋付
207/カニ/1/鉄製、大小
208/鏡/1/鉄
209/花瓶敷/1/木
210/南京焼出し次/1クミ/陶器
211/ギヤマンカップ/1クミ/
212/煎茶用コンロ/1/
213~214/湯ザマシ/2/素焼、蓋付
215~216/フキン立て/2/陶器、皮製(ひょうたん形)
217~219/煎茶用盆/3/
220/煎茶用道具入/1/
221/煎茶用盆/1クミ/錫
222/茶机/1/
223/揚枝入れ/1/
224/煎茶用羽根ボウキ/1/
225/煎茶用ヤカン/1/錫
226/ナツメ/1/磁器、袋付
227/赤松木地炉縁/1/
228/ケマリの靴/1/
229/花器の花止め/1/

掛軸等 33点
1~21/掛軸/21/竹、ボタン他花、宋信筆富士画、小田満翆肖像、七本松之詩(漢詩)、蕉雨老人書(42×190)、明治5、霊白斉荒之図(47×190)、神武天皇御尊像之図(75×238)、春廻和歌(65×125)、百福園、山本梅逸瀑布図(58×200)、老人3人(43×195)、伊勢神宮草書
22~29/掛軸/8クミ/3巾組、二幅(ダルマ絵、53×180)、仏事信仰(寛政元)エビス大黒、書、生目八幡の像、久隅宋影山水、春水図と雪水図、美人画など
30~31/軸書/2クミ/慧光院様
32~33/軸書/2/經家自筆(45×80)

信仰呪術用具 146点
1/タカハ/1/タカハリチョウチン、竹、和紙渋塗
2/神前用膳箱/1/
3/惣和台の箱/1/
4/霊膳箱/1/明和2
5~6/霊膳/2/天保12
7/霊前椀/1クミ/
8~9/供物台/2/鏡モチ入台
10/水神/1/井戸の上に使用
11~12/三宝台/2/正月用
13/仏飯器/1クミ/15
14/経台等/1クミ/経台、香炉
15~16/三宝/2/溜塗
17~22/三宝/6/ヒノキ白木地曲げもの、杉箱金蒔絵内朱塗り
23~56/五月人形等/34/刀かけ、刀、カブト(明治27 全長376、黒漆金箔(グンバイ)、弓矢(セルロイド)、トラ鯉つり、縄引き、黒馬、金太郎、ヤッコ、トキワ御前、神功皇后、笛吹き(杉箱入)、幕など
57~59/太鼓/3/安政4、五月人形用
60~61/獅子頭/2/シシメン
62/薬玉/1/文久壬戌
63~65/ミコシ/3/木、南京玉、銅(鳳、亀とヘビ、白虎、龍) 木24枚
66/タイコ/1/238×317、台(欅)
67/献燈/1/
68~70/神餅を運ぶ台/3/杉白木、杉、鉄クギ
71/神餅オシキ/1クミ/折敷、杉(大中小)
72/神餅台/1クミ/杉木地
73/吊鈴/1/
74/ゴヘイ/1/白奉書、杉
75~79/チョウチン/5クミ/小田家紋、桜模様、ぎふちょうちん
80/ボンボリ/1クミ/桃の花と鳥の模様
81/屏風/1/お雛様用(松竹梅に鶴、裏は若松)箱入
82/祭幕/1/白地絹、黒 小田家紋(三ツ巴、ツタノ葉)
83/ヒシモチ台/1クミ/
84~103/雛人形等/20/官女、稚子、ぼんぼり、雛膳(杉箱入)、のぼりへつるすぬいぐるみ、侍、内裏ビナ(明治24年 5人バヤシ、ハサミ箱、たんす、衣こう、長持ちなど
104/ホカイ/1クミ/極上江戸高巻絵黒漆金蒔絵朱紐
105/ハタ/1クミ/雛祭り用
106/三種神器収納箱/1/杉、文字あり
107/燈明台/1対/木地、白菊桐紋様
108/紙飾物/1/
109/提灯/1/
110/花ビン/1/2ケ桐箱、錫神酒徳
111/香炉/1式/台、火入、香合
112/御霊具膳/1クミ/嘉永3
113/ノシ台/1/黒塗金蒔絵
114/盆/1クミ/アスナロ、桧
115~116/鐘/2/上部双頭竜
117/塗置台/1/
118/御霊屋/1/
119/焼香具/1/黒漆台、黒金蒔らん香合、陶器アイ香炉
120/燭台/1/真鋳、鶴亀
121/高付/1クミ/黒漆、金蒔絵
122/燭台/1対/寛延3
123/上幕等/1/寛政元、金らん裏麻
124~130/打敷/7/ちりめん(金糸唐草)、木綿(草木染、小花模様)、襦子、三角打敷など
131/結納品/1クミ/
132/香合/1クミ/黄磁器、イチイの木
133/茶台/1/真黒金ぶちかけ、桐箱入
134/盃/1クミ/素焼、尾上爺婆
135/リントウ/1/
136/人形/1対/尉媼人形
137/磬/1/紫檀
138/香箱/1/
139/線香立て/1クミ/
140/厳島五重塔/1/カネ
141/軸物/1/
142/吊燈篭/1クミ/
143/ホッス/1クミ/
144/ケソク/1対/仏具、溜塗
145/佛具/1式/
146/オシキ/1対

紡織・編用具 4点
1/砧/1/
2~3/イトグルマ/2/
4/ヒ/1/樫

(2)小田家文書(商業活動関係資料) 「銀子上納覚」ほか 1010点
(3)町家11棟
種類/桁行/梁間/屋根型/瓦/別掲図面番号
主屋(2階建)/9間/4.5間/入母屋/本瓦葺
 付属上座敷部分/5.5/3/切妻/本瓦葺/①
 付属台所部分/9/2/片流れ/本瓦葺
本蔵(2階建)/5/2.5/切妻/桟瓦葺/②
勘定蔵(1部2階建)/8/2.5/切妻/桟瓦葺/③
米蔵/12/2.5/切妻/桟瓦葺/④
中間部屋(1部2階建)/3/1/切妻/桟瓦葺/⑤
道具小屋/3.5/1.5/片流れ/桟瓦葺/⑥
半閑舎(2階建)/4.5/2.5/入母屋/桟瓦葺/⑦
馬小屋/6.5/2/切妻/桟瓦葺/⑧
2軒長屋/11/1.5~3/切妻/桟瓦葺/⑨
井戸まわり/6/1.5/切妻/桟瓦葺/⑩
長屋門/6.5/1.5/切妻/桟瓦葺/⑪

〔主屋の構造〕
 現在の主屋は、間口4.5間、奥行9間の妻入り、塗壁造り、二階建ての本体と、その西側に直角に棟を出して、広い座敷と土間を収めた部分とからなる。平面は非常に単純で、前面に広い土間があり、その奥に十畳の板の間2室、八畳の座敷が設けられる。これらの室の片側に土間が通り庭として、裏までつき抜けている。西側の壁面に沿って棚が設けられており、商家らしい構えである。2階は八畳が1室ある他はすべて倉庫として用いられたらしい。通り庭の上部は一部吹抜けとなり、ここから滑車で荷を上げおろしたものと思われる。十畳の板の間2室は根太天井で八畳の座敷のみ棹縁天井とし、長押をまわしている。
 座敷は土間との境が土壁で、土間から直接入ることはできない。座敷の縁は当初は濡れ縁で、外雨戸はなかったと思われる。二階の八畳は上部にあるため、床が一段高くなっており、入口には明り障子の外に、雨戸のような板戸をひいて戸閉まりが可能となっている。この部屋はおそらく家族の日常の生活のためにあてられたものと思われる。架構は非常に単純で、柱はすべて通し柱とし、一階の内法は、差鴨居で固め、二階は倉庫の空間を確保するために長大な梁を梁間いっぱいにかけ渡し、その上に小屋束をたてて母屋をうける方式をとる。梁や貫などの部材は加工があらく大まかで、豪快な印象をうける。

参考情報

 柳井が在郷町として発達しはじめたのは、新庄にあった代官所が承応3年(1654)柳井に移され、柳井から西へ深く入り込んでいた入江の干拓がはじまった寛文年間(1661~72)の頃からで、小田家もこの頃からそれほど遠くない時期に柳井に移住し、享保初年(1716)現在居住の位置に屋敷を構え、屋号を室屋とよび、その初めは油締めを商売としたといわれる。当時、家の裏(今の銀天街)は海岸で、船をそこにつけて出入荷した。表は本通りに面し、その初めから細長い屋敷どりであった。このような屋敷どりは、小田家のみでなく、周囲の家もみな同じであることから、在郷町開発にあたって計画的な地割が行われたものと思われる。
 さて、小田家の文化財指定にあたって、二つの問題がある。建造物と民具である。従来、この二つのものは別々に指定されてきた。その理由は、民家の場合は、建物は存在するが生産・生活用具は不揃いのものが多く、民具の場合は一軒の所有物であることはほとんどなくて、多くの家の用具を寄せ集め、それが地域社会の文化を物語るものとして指定対象になったからである。
 ところが、小田家の場合は、商家の建物としても、主屋は宝暦3年(1753)に建てられたと伝えられるから、県下でも最も古い町屋に属するかと思う。そしてこの主屋を最初に、およそ60年ほどの間に今日見られる屋敷内の建物が建てられている。それらの中には改造された部分もあり、土蔵(1)、廐(1)、作業場など、こわされた建物もあるが、一応旧態をよくとどめていて、豪商とよばれる町家の姿をしのぶことができる。さらに、この家には町家の生活を物語る民具と、町家経営の内容を物語る古文書が残されている。つまり、建物だけでなく建物がどのような機能をはたしていたかということを示す資料も残されていて、この建物と、建物が内蔵する資料を一括して保存する必要がある。
 このような事例はこれまでになかった。なかったのではなく、探索すれば類似のもののあることは想定されるのであるが、仮にそういう家があったとしても、そこに人が住み、日常生活を繰返している場合、日常使用の用具と永年保存すべき文化財用具を区別することは不可能に近い。ところが、小田家の場合はここに久しく住んでおらず、同家に保存されているものは現在の生活用具として使用される必要のないものである。
 保存されている生産・生活関係の用具は江戸中期から昭和20年以前までの200年余りにわたるものであり、時代的な変遷をたどり得るものも少なくない。ただ、この家は大正時代、財政的逼迫が見られ、大正6年の「書画道具売立帳」、同7年の「小田家蔵品入札帳」などによると、かなりの数の美術工芸品が売られている。それだけでなく、この家が営んできた油しぼり、綿打ち、廻船業などに関する生産用具がほとんど失われている。さらにまた、第二次大戦中、銅器、鉄製品その他の金属製品を一貨車分供出したという。したがって、今日残存する家具類も、それ自体がこの家の歴史や文化を十分に物語るものとは云いきれないが、なお、3000点にのぼる家具、家財に町人の生活が何を指向し、また、その理想とする生活への発展過程をたどることができる。
 生産および経済的な経営内容については、この家の経営に関する古文書を保存しており、それはすでに県文書館において整理し、目録等もつくられており、町人経営の資料として評価されている。したがって指定にあたっては参考資料として付随すべきものであろう。
 次に住居についてもそれが古いということで町家建築資料として価値があるというばかりでなく、町家生活の外の付属的な建物を多数残していて、町家の生活を機能的に理解することができる。
 いま、その屋敷および建物を概観するに本町通りに面して主屋をとり、その裏に本蔵、勘定蔵、米蔵、中間部屋、道具小屋、離れ座敷が配置され、裏に銀天街に入口をもち、本通りと銀天街を結ぶ東側の路地にも出入口がある。
 主屋は3棟からなる白壁造りで、中心棟は妻入二階建、その向って右横に平屋建1棟、斜後に妻入二階建1棟が主屋に接続して建てられている。これら三つの建物のうち、妻入の中心主屋が最も古く、その右にならぶ平入、背後の妻入は、やや新しく、後に造り足したものであろう。まず、中心主屋の入口を入ると、その左側に内法2.4mの通り庭があり、入口の右横は土間になっている。通り庭の右は田の字四間どりの部屋、その奥は大きな部屋になっている。四間どりのうちの奥の二間はあとからつけ足したものと思われ材料が細い。また、道路に面した土間の部分はもと低い床があり、土間ではなかったようである。
 中心主屋右横の平入棟は道路に面して土間、その奥が10畳の板間、さらにその奥が12畳半の座敷、さらにその奥に3畳と2畳の部屋が並んでいる。
 中心主屋の斜後に妻入二階棟があり、その左側に台所が造り出されている。この台所の部分は後からつぎ足されたものではないかと思われる。
 この主屋3棟の背後にもとは四つの土蔵があり、さらにその後に半閑舎という離れ座敷があり、これは数寄屋風の建物であるが、これらの建物はいずれも19世紀の初頃には完成をみていた。
 そして、今、店として利用している主屋の部分には若干改造がみられるが、これは復原可能であり、旧態を記憶する人も多数残っている。
 一方、土蔵は1棟を解体してしまっていて、復原は不可能であり、土蔵につづいていた廐もこわされ今は住宅が建てられている。
 離れ座敷の裏付近も古い建物がこわされているが、井戸は原形をとどめている。
 これらの屋敷どりや建物を通して、柳井の古い町屋の俤をかなり完全に近い形でとどめている。とくに離れ座敷をもつことによって、町屋の生活文化の厚味を知ることができ、重要文化財国森家住宅に比して劣るものではない。
 しかも、小田家の場合、町家の建築上の構造や技術的価値を評価するのみにとどまらず、町人生活の意志具現や構造の持つ機能的な価値に対する評価をも加えて保存維持の対策を講ずべきと思う。
 今日まで建物そのものを文化財として指定することはあっても、それが町屋の経営の機構の一部として、家具家財と共に指定されることはなかった。それらが一括して指定されることによって、はじめて町人文化の総合的保存の可能性も出てくるのではないかと思う。そしてこの指定が前例となって生産単位としての家とその文化が問題にされるようになるのではないかと思う。そういう点からしても、このような指定は画期的なものになるかと思う。

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