青海島鯨墓
おおみじまくじらばか
長門市
国
記念物
江戸時代
かつて北浦海岸には鯨がたくさん回遊して来ており、青海島付近は捕鯨基地として栄えた。青海島の東端、通(かよい)港に近い向岸寺(こうがんじ)の隠居所静月庵境内にある鯨墓は、1692年(元禄5)、鯨を供養するため通浦鯨組の布施によって建てられた石塔。高さ2.4m、幅0.46mの花崗岩の墓石の表面には「南無阿弥陀仏、業尽有情雖於不生、故宿人天同證仏果」の文字を刻み、側面には建設の年月・願主の氏名を刻む。
この墓の背後には1692年(元禄5)から明治初年に至るまで鯨を解体した際に出てきた鯨の胎児を埋葬した空地があり、史跡指定地に含まれている。
長門市の青海島周辺は、むかしは捕鯨基地(ほげいきち)として栄えました。この鯨墓は、捕った鯨を供養するために、1692年(元禄5)に向岸寺(こうがんじ)の境内に建てられました。鯨墓は高さ2.4m、幅0.46mの花崗岩(かこうがん)でできています。この墓のうしろには、鯨を解体したときに出てきた鯨の胎児(たいじ)を埋葬した空地があります。
青海島鯨墓
史跡
昭和10年12月24日(文部省告示第427号)
長門市大字通字向町
宗教法人 向岸寺
長門市←通村(昭和11年8月17日指定)
碑文 正面「南無阿弥陀 業盡有情雖放不生/古宿人天同證佛果」
側面「元禄五年壬申五月 願主 設楽孫兵衛/池永藤右エ門/早川源右エ門」
法量 碑高5尺5寸(167cm) 碑幅1尺4寸1分 総高6尺2寸(188cm) 碑礎 竪2尺2寸(67cm) 横1尺8寸(55cm) 高7尺(21cm)
塔の材質は花崗岩
向岸寺には鯨位稗及び鯨鯢過去帖(山口県指定有形民俗文化財)である。
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