長登銅山跡出土木簡
ながのぼりどうざんあとしゅつどもっかん
美祢市
県
有形文化財
奈良時代
長登は、古代以来の銅鉱山として著名であり、近年、奈良東大寺の発掘調査で東大寺大仏の料銅が長登産であることが判明し話題を呼んだ。
平成元~10年度に行われたこの銅山跡の発掘調査で、8~9世紀の製錬炉跡や採鉱跡、大量の鉱滓、土器類とともに828点の木簡が発見された。そのうち墨書が残るものなど203点を指定の対象とする。
長さ10~20㎝、幅5㎝以下、厚さ6㎜前後のものが多いが、中には長さ90㎝の大型のものもある。短冊形で上端左右に切り込みの入った付札状のものが多い。材質は、檜や杉などである。
和銅など8世紀前半の年号を記すもの、銅山に庸米・調塩等の租税が納入されたことを示すもの、製錬された銅の配分先を示すもののほか、銅山からの逃亡者数を記したものがある。
木簡は、文献資料の少ない古代史において、それを補うものとして史料的価値が極めて高い。本件は、古代の採銅・製錬遺跡での木簡出土例としては全国唯一のものであり、木簡の指定も本県では初めてとなる。ちなみに、木簡の国指定はなく、都道府県指定も数件を数えるにとどまり、かつその点数も40点以下である。
長登は、古代以来の銅山として有名で、奈良の東大寺大仏に使われた銅が長登のものとわかっています。
発掘調査で、8~9世紀の製錬炉(せいれんろ。鉱石から金属をとりだすための装置)跡や鉱石を採った跡、土器とともに、828点の木簡(文字などが書かれた木の札)が発見されました。そのうち墨書(ぼくしょ。墨で書いたもの)が残るものなど203点が文化財に指定されました。
長さ10~20㎝、幅5㎝以下、厚さ6㎜前後のものが多いですが、中には長さ90㎝の大型のものもあります。
和銅(708~715年)など8世紀前半の年号や、銅山に米や塩などの税が納められたことを示すもの、製錬された銅の配分先を示すもののほか、銅山からの逃亡者数を記したものがあります。
文字で書かれた記録の少ない古代史で、木簡はとても貴重なものです。
長登銅山跡出土木簡
ながのぼりどうざんあとしゅつどもっかん
有形文化財・歴史資料
平成13年9月14日
美祢市美東町長登610
長登銅山文化交流館
美祢市
美祢市
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