紙本着色毛利敬親山口新御屋形入居奉祝図
しほんちゃくしょくもうりたかちかやまぐちしんおやかたにゅうきょほうしゅくず
山口市
県
有形文化財
明治
本図は、慶応2年(1866年)に長州藩主毛利敬親が落成した山口新御屋形(山口新館)へ入居した際の、士民たちによる奉祝の模様を記念に描いたものである。画面中央には、新御屋形門前での多数の山車を繰り出した奉祝の賑やかな模様が、同右下には詰めかけて祝う人々の姿が描かれている。
また、本図は、明治14年(1881年)野田神社十年祭に関わって作成・奉納されたもので、同神社敷地内の絵馬堂に掲げられていた。昭和2年(1927年)に山口県立教育博物館へ寄託された。
本図は、山口新御屋形の建物や周辺の状況を立体的に描いた数少ない資料であるとともに、明治期における旧藩主顕彰という山口の社会情勢を示す貴重な資料である。
図の内容は、慶応(けいおう)2年(1866年)に長州藩(ちょうしゅうはん)の殿様(とのさま)だった毛利敬親(もうりたかちか)が、完成した山口の新しい屋形に入ったときのお祝いの様子です。
この図は、明治(めいじ)14年(1881年)に作成され、野田神社内の絵馬堂(えまどう)に掲げられていましたが、昭和(しょうわ)2年(1927年)に今の県立山口博物館(けんりつやまぐちはくぶつかん)に預けられました。
山口の新しい屋形やまわりの状況を詳しく描いているとても貴重な図です。
紙本着色毛利敬親山口新御屋形入居奉祝図
有形文化財(歴史資料)
平成29年5月9日(山口県教育委員会告示第1号)
宗教法人 野田神社
明治14年(1881年)
1面
田原春耕(たはらしゅんこう)
紙本着色、額装
縦177㎝・横257㎝(本紙 縦140㎝・横227㎝)
(本紙表面)「奉掲 野田神社廣前」「春耕(印)(印)」
(本紙裏面)「慶應二年五月十五日、山口新館落成、毛利敬親卿移居、士民子来祝焉、寫図以為記念
原図裏面文字
明治十四年十一月吉日
願主 大田七三郎
工師 阪根和藤治
表具師 布屋
山口野田神社所有
昭和二年三月教育博物館受託」
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