山水園庭園
さんすいえんていえん
山口市
国
登録記念物
大正
山水園庭園は、山口市緑町にある「旅館山水園」内に存在する庭園である(登録範囲8,999.33㎡)。大正時代に個人の別荘の建設に併せて築庭が開始されたが、完成直前に売却され、昭和11年(1936)に株式会社山水園の創業者がこれを買得し、増改築工事を経て旅館営業を開始した。昭和25年(1950)には、枯山水庭園、茶庭が築庭され、ほぼ現在の形に整えられた。
障子岳の南麓に広がる庭園は、敷地の東半分を占める回遊式池泉庭園、南西に枯山水庭園、南側中央の茶室棟に付随する茶庭(露地)からなる。主庭となる池泉庭園では、山裾を利用して広い築山を造り、築山の上部に小池、下部に大池を設けている。小池には落差2~3mの滝石組を設け、滝を流れる温泉水は、小池から大池へと注がれていく。大池の中央には、有欄の石橋が架けられ、沢飛風の石橋や沢飛石が池中に打たれており、池の周りや池中、築山を回遊することができる。南西の枯山水庭園は、宴会場棟、山水園棟に面しており、一面に敷き詰められた白砂の中に松等が植栽された芝生の築山と若干の景石が配置されている。また、南側中央の茶庭は、水屋、腰掛待合、砂雪隠などを完備し、飛石、延段が巧みに配された造りとなっている。
山水園庭園は、地割、石組、植裁に優れた大正~昭和中期の県下の代表的な庭園であり、近代の山口県における造園文化の発展に寄与した意義深い事例である。
山水園庭園は、大正時代から昭和25年にかけて作られた庭園で池泉庭園(ちせんていえん)、枯山水庭園(かれさんすいていえん)、茶庭(ちゃてい)の3つからなります。
池泉庭園には、築山(石や土を盛って作った小さな山)や大池があり、大池の中央には石橋が架けられ、庭園や池の上を歩き回ることができます。枯山水庭園には、白砂が一面に敷き詰められ、その中に芝生の築山や石が配置されています。また、茶庭には、茶会に招かれた人の待合所や便所などが完備されるだけでなく、樹木や草花、石がきれいに配置されています。
山水園庭園
登録記念物(名勝地関係)
2015.10.7(平成27.10.7)
山口市緑町1061番外 19筆
〒753-8501 山口県山口市滝町1-1
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