功山寺仏殿
こうざんじぶつでん
下関市
国
国宝
鎌倉時代
下関市長府川端町功山寺境内にある。桁行・梁間とも三間、一重入母屋の屋根に裳階(もこし)がついた桧皮(ひわだ)葺の二重屋根の建物である。内部の柱に「此堂元応二年(1320にあたる)卯月五日柱立」の墨書があり、鎌倉時代の建築とされている。鎌倉時代から建築様式に和様(わよう)、禅宗様(ぜんしゅうよう)、大仏様(だいぶつよう)の三つの手法が行われているが、この仏殿は純禅宗様で造られている。禅宗様の特色は、柱の上下部が急に細まり、粽(ちまき)という曲線をつくること、軒下の柱の間に結組といって組物が多く置かれること、軒下の垂木が扇垂木といわれるように放射状に配置されること、窓が花頭窓といわれる特殊な曲線をもつこと、高さの異なる部分をつなぐために、えび虹梁という曲がった梁を用いることなどがあるが、この建物はそれらの手法が凝らされた純禅宗様建築である。建築年代のはっきりしている禅宗様建築ではこの仏殿が日本最古のものであり、日本建築史上重要な地位を占める貴重な建物である。
下関市の功山寺の境内にあります。鎌倉時代につくられた建物です。
鎌倉時代から、仏殿の形式には、和様(わよう)、禅宗様(ぜんしゅうよう)、大仏様(だいぶつよう)の三つがありますが、この仏殿は禅宗様でつくられています。つくられた年代がはっきりしている禅宗様の仏殿としては、日本でもっとも古いものです。
功山寺仏殿 1棟
国宝(建造物)
昭和28年11月14日 国宝(建造物)指定
下関市長府川端町 功山寺境内
宗教法人 功山寺
鎌倉時代(元応2年・1320年の「墨書」あり)
一棟
桁行三間、梁間三間、一重もこし附、入母屋造、檜皮葺、(旧、桁行、梁間とも五間、桟瓦葺)、正面中三間桟唐戸、両脇間火燈窓
組物禅宗様三手先詰組、もこし出三斗、二軒隅扇垂木、もこし一軒繁垂木、妻虹梁大瓶束。
〒753-8501 山口県山口市滝町1-1
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