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文化財の概要

文化財名称

住吉神社本殿

文化財名称(よみがな)

すみよしじんじゃほんでん

市町

下関市

指定


区分

国宝

時代

室町時代

一般向け説明

 住吉神社は下関一宮町に鎮座の桁行22.8m、梁間4.6m、檜皮葺の古社本殿である。今の本殿は1370年(応安3)に大内弘世が造営したものである。本殿は一間社流造りという形式の五つの社殿と、相の間をもって連結したもので、柱間が九つある九間社流造りという、他に例のない珍しい形式である。五つの社殿の各正面には、千鳥破風という小さい屋根がつけてあって、流造りの特異な形式をつくっている。軒軸廻りの細部に見られる手法は優秀で、向拝正面の束の一種である蛙股(かえるまた)の彫刻はよく時代をあらわしている。また内部の板壁には、彩色された絵が施されていて美しい。各社殿内には玉殿があり、五基とも同一意匠で、本殿の建築と同時代のものとおもわれ貴重である。この本殿は流造り(ながれづくり)の社殿として異例であるばかりでなく、構造意匠のよくまとまったものとして貴重である。なお本社には、江戸時代に上葺などの修理をした際の棟札が四枚存していて、附指定とされている。

小学生向け説明

 住吉神社は下関市に古くからある神社です。この本殿は、室町時代の始めに大内弘世がつくったものです。そのころ、大内弘世は、今の山口県にあたる周防国と長門国の守護になっていました。
 本殿は、五つの社殿を、相の間でもってつなげたもので、流造り(ながれづくり)の社殿として、他に例のない珍しい形式です。

文化財要録

要録名称

住吉神社本殿   1棟
 附 玉殿5基 棟札4枚

指定区分・種類

国宝(建造物)

指定年月日

昭和28年11月14日 国宝指定附指定

所在地

下関市一宮町大字楠乃字上宮尻 住吉神社境内

所有者

宗教法人 住吉神社

制作等の年代又は時代

室町時代〔応安3年(1370)〕「長門国守護職次第記」による

員数

一棟

構造及び形式

九間社流造、身舎側面一間、浜床、浜縁付、組物平三斗庇出三斗、中備蟇股庇■虹梁、妻叉首組、正面五ヶ所千鳥破風附、正面飛檐打越、二軒背面二軒繁垂木檜皮葺、
附  玉殿   5基
 各一間玉殿、入母屋造、妻入、檜皮葺
附  棟札   4枚
 上葺 安永四年乙未十月十七日の記があるもの
 葺宮殿 文化十三丙子閏八月九日の記があるもの
 葺宮殿 一宇嘉永三戌二月吉日の記があるもの
 葺宮殿 文久二戌二月吉日の記があるもの

地図

画像

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