閼伽井坊多宝塔
あかいぼうたほうとう
下松市
国
重要文化財
室町時代
下松市末武の閼伽井坊境内にある。多宝塔とは、下重は方形、上重は円形平面になっていて、頂上に相輪をもつ二重塔をいう。下重と上重の接するところに亀腹という漆喰塗りの丸く曲がった部分があり、多宝塔としての特徴を示している。
この塔は下重の一辺は3.95m、相輪頂上までの高さは13.5m、こけら葺きの建物で全体的に細い木組で形状を美しく整えている。なかでも上重円形のところの木組は複雑で美しく、日本建築ではほとんど見ることのできない、多宝塔に特徴的な円形の構造が一種独特の美しさを見せる。
当初、この塔の創建年次は不明であったが、1928年(昭和3)に解体修理をしたとき建立年代を考える資料となる永禄二年(1560)の墨書のある木片が発見され、その建築年代は16世紀中頃、室町時代末期とされている。
下松市の閼伽井坊の境内にあります。室町時代につくられた建物です。一階部分の一辺は約4m、相輪頂上までの高さは13.5mあります。この塔は細い木組で形を美しく整えています。日本の建築物では、円形の構造はほとんど見られませんが、多宝塔にかぎり円形があります。
閼伽井坊多宝塔 1基
附 棟札5枚
重要文化財(建造物)
明治40年5月27日 (内務省告示 第63号) 特別保護建造物
附指定 昭和54年2月3日
下松市大字末武 閼伽井坊境内
宗教法人 閼伽井坊
室町時代末期
一基
三間二層塔婆(三間多宝塔)、屋根柿葺(こけら葺)
〔下層〕
三間四方、円柱建、頭貫、縁長押、腰長押、内法長押、台輪長押付、中央桟唐戸両脇連子窓、斗一手先、中備、中央蟇股、両脇間斗束、軒二重本繁捶、四方切目縁付。
〔上層〕
円柱、各方四面板扉、他は連子窓、内法長押、台輪付、斗四手先、軒二重本繁捶、四方回縁高欄付、緑腰組、平三斗入、屋根こけら葺、鉄製相輪、控鎖付。
〔主要寸法〕
区分/摘要/寸法
下層・上層・計
桁行/側柱真々/3.95m・2.22m
梁間/側柱真々/3.95m
軒の出/側柱真より茅負前下角まで/1.51m・1.73m
軒高/石口より茅負前下角まで/3.11m・6.49m
棟高/石口より相輪宝珠天まで/ ・ ・13.70m
平面積/ /15.66㎡・4.94㎡・20.60㎡
軒面積/ /48.67㎡・32.17㎡・80.84㎡
屋根面積/ /54.65㎡・46.96㎡・101.61㎡
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