口羽家住宅(山口県萩市堀内)
くちばけじゅうたく(やまぐちけんはぎしほりうち)
萩市
国
重要文化財
江戸時代
萩市堀内にある桁行14.9m、梁間11.9m、切妻造り、桟瓦葺、東西両面に入母屋造りの突出部をつけた武家住宅。口羽家は萩毛利藩の藩士で、幕末には寄組士1018石であったという。この住宅のある堀内地区は藩内でも大身の武士が住んでいた所である。主屋は現在南向きであるが、もとは表門と同じく東向きであったものを、1845年(弘化3)に移動したと伝えられる。建設年代については資料がないが、18世紀末から19世紀初であろう。当初部分の平面は棟通りで前後に仕切った六間取り型で、南面に広庇(ひろひさし)と縁を設け、北面に廊下が付く。現在は北面増築部に玄関が設けられているが、もとは南面東端に式台があったと推定される。南側西端間が座敷で床が付き、この間と南側中央間には長押(なげし)を廻す。東面突出部は板敷と土間の台所となる。
表門は桁行12.5m、梁間4.9m、切妻造り、本瓦葺きで、建設年代は手法からみると18世紀後半頃であろう。もとはもっと桁行が長く、入母屋造りであった。表側は腰下をなまこ壁とし、軒は腕木で出桁を支える。扉口南側には門番所がある。柱間装置や内部はかなり改変されている。
この住宅は旧萩城下に残る上級武士の屋敷としては古く、かつ全国的にも比較的数少ない武家住宅の一遺例である。後世の拡張のほかは改造も少ない。また表門は縮小されてはいるが雄大な気風があり、屋敷構を示す上に重要である。
この武家住宅は、萩市にあります。口羽家は、萩藩の藩士でした。この住宅のある堀内地区は、藩内でも上級の武士が住んでいた所です。建てられた年代は、おそらく1800年前後とおもわれます。
この住宅は、萩城下に残る上級武士の屋敷としては古く、かつ全国的にも比較的数少ない武士の家を代表する建物です。後世に拡張されたほかは、改造されたところが少なく、当時の姿をよくのこしています。
口羽家住宅(山口県萩市堀内)
重要文化財(建造物)
昭和49年5月21日(文部省告示 第79号) 建第1953号
江戸時代後期(18世紀末~19世紀初)
2棟(主屋、表門)
〔主屋〕
桁行14.9m、梁間11.9m、切妻造、南面及び東面庇付、西面突出部の桁行3.0m、梁間8.9m、入母屋造、東面突出部の桁行5.9m、梁間6.9m、入母屋造、桟瓦葺。
〔表門〕
桁行12.5m、梁間4.9m、切妻造、本瓦葺。
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