源久寺宝篋印塔
げんきゅうじほうきょういんとう
山口市
県
有形文化財
鎌倉時代
山口市仁保の源久寺境内に存する。凝灰岩製で、高さは、下方2段の基壇と上方の宝珠受花の欠失部をのぞき163cmである。この塔は1224年(元仁1)に没した源久寺の開基平子重経の墓であると伝えられているが、形式上から見て、それよりすこし時代は後のもので、鎌倉末期に建立されたと思われる。
基礎は四方とも枠も刻してない素面で、その上部に反花がある。この反花は背が高く、複弁の中にさらに隆起をつくったていねいなやり方で、深い線で彫りおだやかな美しさを示している。塔身には仏像や梵字など全くない。笠の隅飾は二弧で、外線は軒に直立していて形式は古い。笠下端は二段、上端は段型が六段であるが上にゆく程、段がひくくなっている。相輪は伏鉢の上に線刻の請花があり、上に九輪を作る。九輪は9段残るが、その上部の請花宝珠は欠失している。県下では最古の宝篋印塔である。
山口市の源久寺にあります。高さは215cmです。この塔は、鎌倉時代の1224年に亡くなった平子重経(たいらごしげつね)の墓であると伝えられていますが、形式上から見て、それよりすこし時代は後のものです。
源久寺宝篋印塔 1基
有形文化財(建造物)
昭和48年10月19日(山口県教育委員会告示 第6号)
山口市仁保下郷2913番の5 源久寺境内横
宗教法人 源久寺
鎌倉時代後期
一基
凝灰岩製。総高 163cm(下方に高さ27cmと25cmの二段の基壇があり、それを加えると215cmの高さとなる)また上方の請花、宝珠は欠失している。基礎 56cm角、高さは反花の上端まで43cm。基礎の四面には格狭間その他の彫刻はない。反花は特に背が高いのが目立つ。この反花は複弁の中にさらに隆起を作ったていねいな式で、深い線を彫り穏やかな美しさを示す。塔身 30cm角、高さ33cm。笠 軒で58cm角、高さ42cm。隅飾は2弧で、外線は軒に直立している。笠下端は2段とし上端の段型は6段である。相輪 下方に伏鉢、請花、その上に9段の九輪を刻している。それより上の受花、宝珠は欠けているが、その部分と思われるものが別に残っている。高さは欠失部を除いて44cmある。基壇 2段である。下方の分は94cm角、高さ27cm。上方は73cm角、高さ25cm。共に塔と同質の凝灰岩。
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