向島タヌキ生息地
むこうじまたぬきせいそくち
防府市
国
記念物
タヌキはイヌ科で、アジア特産の動物。向島は防府市の南部にあり、面積約8km2の島である。島のほぼ中央に標高354mの錦山があり、海岸からすぐに急斜面をなし、大部分は常緑広葉樹林でおおわれている。ここに生息するタヌキはホンドタヌキで、アナグマまたはキツネの古巣に住み、しばしばこれらと一緒に住んでいる。日中は穴の中にいて、夜間に出て食をあさる。その食物は雑食である。
1926年(大正15)には、生息数2万頭と推定されたが、その後減少し、1987年(昭和62)の調査では、生息は確認されたが、その数は10頭に満たない程度であるとされた。近年の著しい減少の一因として、1950年(昭和25)の本土との間の橋が架けられ、野犬が増加したことが考えられる。現在は、島の西端部の山林に防護フェンスを設けるなどして保護・増殖が進められている。平成10年からは、防府市民のボランティアによってタヌキの住める森林の環境整備が始まっている。
タヌキはイヌの仲間で、アジア特産の動物です。
向島は防府市の南部にある島です。ここに生息するタヌキはホンドタヌキで、アナグマやキツネの古巣に住んでいます。日中は穴の中にいて、夜に穴から出てえさをあさります。1926年(大正15)には、約2万頭が生息していましたが、そののち減ってきて、1987年(昭和62)の調査で生息していることは確められましたが、直接確認できたのは10頭以下でした。
現在は、島の西側の山林にフェンスを設けるなどして保護しています。ボランティアのみなさんの協力によってタヌキの住める森林の環境整備も始まっています。
向島タヌキ生息地
天然記念物
大正15年2月24日 (内務省告示 第19号)
防府市大字向島
防府市
昭和40年4月2日 山林火災(山林焼失 総面積 26.7ha)
昭和42年9月17日 〃 ( 〃 67.4ha)
[参考文献]
天然記念物向島タヌキの生息地実態調査報告書(昭和39年)
天然記念物向島タヌキの生息地実態予備調査結果報告書(昭和47年)
天然記念物向島タヌキの生息地実態調査報告書(昭和47年)
〃
(昭和48年)
以上 防府市教育委員会
かっては2万~3万匹いたといわれるが、本土との間に橋がかかり、野犬の被害を受けるなどのために減少し、保護策が急がれている。
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