川上のユズおよびナンテン自生地
かわかみのゆずおよびなんてんじせいち
萩市
国
記念物
自生地は阿武川ダムの西南西約3km、萩市川上遠谷の山中にある。萩市川上の山林地帯はスギ、ヒノキの造林地を除けば、シラカシとアラカシを主体とする照葉樹林である。それらに混じってあちこちにユズが生育し、場所によってはユズが高木層に混生している。指定地では、大きいものは目通り直径30cmにも達する。樹齢60~70年になれば、枝先から枯れはじめるので、100年以上の老木は認められない。ユズは野生の状態で、果実が熟する秋には一面が黄色く見えるという。
指定地の他、全村にわたり天然林、人工林の別なく、下木の5~8割はナンテンである。ナンテンはメギ科の常緑低木で、幹の高さは1~2mである。本州(東海道以西)、四国、九州、中国大陸に分布しており、日本の自生地は相当広範囲であるが、川上村のように多数生育しているのは珍しい。
自生地は阿武川ダムから3km離れた、萩市川上の山の中にあります。萩市川上の山林には、あちこちにユズが生育していて、大きいものは直径が30cmにも達します。ユズは野生の状態で、果実が熟する秋には一面が黄色く見えるといわれています。また、村内の山林には、幹の高1~2mのナンテンが多く生育しています。ナンテンは常緑低木(一年を通して緑の葉をつけている背の低い木)で、冬には多くの赤い実を付けます。
川上のユズおよびナンテン自生地
天然記念物
昭和16年12月13日 (文部省告示 第860号)
萩市川上字遠谷金山
宗教法人 福昌院
萩市(平成17・3・6)←川上村(昭和17・6・13)
川上村の山林はスギの造林地を除くほかはアラカシとシラカシを主体とする広葉樹林で、それらにまじって至る所にユズがあり、場所によってはユズも主要林木の一つとなっている。
ことに最も多く生ずるのは字遠谷金山と字大浴とである。前者の山では斜面のアラカシ林の間に大小数十本のユズが混生し、大きいものは主要分枝下の直径30cmに達し、樹令は60~70年ともなれば枝先から枯れ始めるので、100年以上の老木は認められない。
また指定地の他にも同村の字大浴をはじめ大半の山は、下木の5ないし8割はナンテンで満山いっせいに紅葉して紅に彩られる様は壮観である。ナンテンの自生地は日本の暖地には相当広範囲にあるが、川上村のように多量に生じている場所は珍しい。
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