絹本着色孔雀明王像
けんぽんちゃくしょくくじゃくみょうおうぞう
宇部市
県
有形文化財
鎌倉時代
宇部市個人蔵である。掛幅装で、寸法は縦120.3cm、横66.5cm。
孔雀(くじゃく)明王は毒蛇を食べる孔雀を神格化したしたもので、孔雀王とも仏母大孔雀王ともよぶ。1面4臂(ひ)の菩薩形で、蓮華など4種の持物をもって孔雀に乗る。4種の持物は増益や息災などをあらわし、密教で修する孔雀経法とは、この孔雀明王を本尊とし、息災を祈るものである。明王は頬がゆたかで、顔の線、唇、鼻など朱肉線で描いており、古風な様式の画法である。また顔、首、腕などはやや赤味を帯びさせ人肌の感じを出している。宝冠、手の蓮華の線、光背などは金泥で描いている。坐す蓮華は朱で描き、輪郭は金泥をもってする。光背などに金泥を用いていること、顔の線などに朱肉線を用いていることなどは鎌倉時代の様式である。13世紀の制作になるものと見てよい。
この画の寸法は、縦120cm、横67cmです。本図に描かれている孔雀(くじゃく)明王とは、毒蛇を食べる孔雀を神格化したものです。密教で行う孔雀経法は、この孔雀明王を本尊として息災(そくさい)を祈るものです。
本図は鎌倉時代の1200年代につくられたものと考えられています。
絹本着色孔雀明王像
絵画
昭和44年2月4日 (山口県教育委員会告示 第2号)
鎌倉時代
一幅
絹本着色、掛幅装
明王は豊頬で顔の線、唇、鼻、目等、朱肉線で画いており、古風な様式の画法である。又、顔、首、腕等にはやや赤味を帯びさせ人肌の感じを出している。宝冠、掌上の宝珠蓮華のりんかく、光背等は金泥をもって画いている。
孔雀は群青を用い、羽毛は黒味がかった緑と朱をもって画き、尾の宝珠の模様は朱と藍でりんかくをとり、玉は藍一色で画いている。蓮華は朱で画き、りんかくは金泥をもってする。
左右上下とも端まで一杯に画かれているが、おそらく表装の際、切り縮めたものと思われる。
明王の顔、両手、胸、蓮華等に胡粉、絵具の剥落が多少あるが、保存状況は概して良好である。
縦120.3cm、横66.5cm、総縦227cm、総横89cm
孔雀明王とは、梵後マニ-ラサナの訳で、毒蛇を食べる孔雀を神格化したものである。他に孔雀王とも仏母大孔雀明王とも呼ぶ。
1面4臂の菩薩形で、蓮華・具縁果・吉祥果・孔雀羽をもち孔雀に乗る。4種の持物は増益や息災等をあらわし、密教で修する孔雀経法とは、この孔雀明王を本尊とし、息災を祈るものである。
南宗時代の製作にかかる、仁和寺蔵絹本着色孔雀王像の他類例が多い。
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