絹本着色十六善神像
けんぽんちゃくしょくじゅうろくぜんしんぞう
岩国市
県
有形文化財
室町時代
岩国市美和町の瀬戸の内にあり、部落共有物になっている。掛幅装で、寸法は縦119.5cm、横55.4cm。
中尊の釈迦如来は説法印を結び、須弥座(しゅみざ)の上に坐している。脇侍の文殊菩薩は右手に宝剣、左手に経巻を持って立ち、普賢菩薩は両手で長柄の蓮華を支えて立つ。三尊の両側にそれぞれ九尊を配するが、左下端の僧形は玄奘三蔵、右の一尊は深沙大将で、その他の左右の八尊が十六善神であろう。
これを納める箱に「藤谷河内神十六善神箱 時文安五年十一月日 願主任侍正與(しょうよ)敬白」と墨書がある。これにより1448(文安5)に制作されたと知れる。仏像をはじめ絵画全般に至る精緻な描写、するどい筆法にも時代相応のものがみとめられる。箱の墨署銘の文字もよく、当初のものと見られる。
この画の寸法は、たて120cm、横55cmです。中央に須弥座(しゅみざ)の上に坐る釈迦如来(しゃかにょらい)を描き、左右に十六善神などを配している図です。その箱書から室町時代の1448年(文安5)に制作されたことがわかります。
十六善神は大般若経を護る神です。本図は、現在でも岩国市美和町瀬戸の内地区で毎年行われる大般若経回向に使われています。
絹本着色十六善神像
付 納箱一号
転読大般若経奏文一帖
文安五年十一月日の箱書及び享和二戌九月の修復銘がある
絵画
昭和44年2月4日 (山口県教育委員会告示 第2号)
岩国市美和町瀬戸の内
室町時代
一幅
絹本着色、掛幅装
中尊釈迦如来は説法印を結び、須弥座上に結迦趺坐し、脇侍文殊菩薩は右手に宝剣、左手に経巻を持ち、普賢菩薩は両手で長柄の蓮華を支えて立つ。三尊の背後に円光を画く。三尊の両側にはそれぞれ九尊を配するが、左下端の僧形の人物は玄装三蔵、右の一尊は深沙大将で、その他の左右の八尊が十六善神であろう。全体に横折れが多い。
縦119.5cm、横55.4cm
[箱書]
藤谷河内神十六善神箱 時文安五年十一月日
願主任侍正敬白
[画幅裏書]
河内大明神社十六善神時文安五十一月願主福王寺住持正始請之開披然所
中頭及大破享和二戌九月兵工小坂兵四郎頼而再修覆以伸供養
岩国市←美和町(昭和44年2月25日 山口県教育委員会告示 第7号)
箱書から、元瀬戸の内にあった、福王寺住持が氏神河内大明神に奉納したものであることがわかる。江戸時代の岩国領古村記、宝暦9年(1759)の神社改めの際の神社付出にも河内大明神宝物の部に記載してあって、江戸時代末までは河内神社の宝物であったと思われるが、明治の初め神仏分離の際に元福王寺末寺宝珠庵(現観音堂)に移り瀬戸の内部落の共有になったものである。
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