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文化財の概要

文化財名称

紙本墨書後深草天皇宸翰御消息

文化財名称(よみがな)

しほんぼくしょごふかさくさてんのうしんかんごしょうそこ

市町

防府市

指定


区分

重要文化財

時代

鎌倉時代

一般向け説明

 鎌倉時代、皇室は後深草天皇系統の持明院統と亀山天皇系統の大覚寺統に分かれ皇位継承を争い、それがもとで朝廷への鎌倉幕府の干渉を招く結果となった。
 本書は、持明院統のはじまりとなる後深草天皇の手紙である。後深草天皇は後嵯峨天皇の第三皇子として生まれ、1246年(寛元4)4才の時に天皇となり、1259年(正元1)に17才で亀山天皇に位を譲った。
 なお、後深草天皇には1259年~1290年までの100余巻に及ぶ日記があり、「後深草天皇宸記」とも「水草宸記」とも呼ばれている。現在10巻が伝わっている。

小学生向け説明

 鎌倉時代、皇室は後深草天皇系統の持明院統と亀山天皇系統の大覚寺統に分かれ皇位継承を争うようになりました。本書は、持明院統のはじまりとなる後深草天皇の手紙です。
 後深草天皇は後嵯峨天皇の第三皇子として生まれ、1246年(寛元4)4才の時に天皇となり、1259年(正元1)に17才で亀山天皇に位を譲っています。
 後深草天皇には1259年~1290年までの100余巻に及ぶ日記があり、「後深草天皇宸記」とも「水草宸記」とも呼ばれており、現在10巻が伝わっています。

文化財要録

要録名称

紙本墨書後深草天皇宸翰御消息(十二月廿五日) 

指定区分・種類

重要文化財(書跡)

指定年月日

昭和11年5月6日 (文部省告示 第226号) 国宝(旧)
昭和25年8月29日 文化財保護法施行により重要文化財

所在地

防府市多々良1-15-1

所有者

財団法人 防府毛利報公会

制作等の年代又は時代

鎌倉時代

員数

一幅

製作者

後深草天皇筆

品質及び形状

紙本墨書、掛幅装

寸法又は法量

縦27.7cm、横70.0cm

本文

任人加一見進上之候、無殊子細候歟、左馬允大江忠廣とやらん申候者、申左衛門尉可付職事之由仰候つる、未奏聞候歟、武者所舊勞にて申候つる。可被書入候哉謹言 十二月廿五日 (花押)

参考情報

 後深草天皇(1243~1304) 第89代天皇(1246~1259在位)
 大宮院藤原子(藤原実氏の女)を母として、後嵯峨天皇の第3皇子として生れる。4才にして位についてから寛元4年(1246)亀山天皇に位を譲るまでは、後嵯峨天皇が政務をとった。後嵯峨天皇は亀山天皇を愛し、亀山天皇の統に皇位を継承させようとしたという。そこで天皇は時の執権北条時宗を動かし、皇子熙仁に皇位をつがしめ伏見天皇とし、自ら政務をとった。さらに伏見天皇の皇子後伏見天皇の即位となり、持明院・大覚寺両統迭立のもととなった。
 天皇には正嘉2年(1258)より正応3年(1290)までの100余巻におよぶ日記があり『後深草天皇宸記』とも『水草宸記』とも呼ばれている。現在は、その内の「両院石清水御参籠御記」や「続古今竟宴御記」の外8巻が伝わっている。

地図

画像

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