元亨釈書 吉川経基筆
げんこうしゃくしょ きっかわつねもとひつ
岩国市
国
重要文化財
室町時代
所在地 吉川史料館(岩国市)
作 者 吉川経基筆
時 代 室町時代
元亨釈書は東福寺の僧虎関師錬(こかんしれん)の著書で、鎌倉時代末期の1322年(元享2)の著作。内容は日本に仏教が伝わってから鎌倉時代末期までの仏教の歴史や高僧の功績を記録したものである。
本書は、吉川経基が書き写し安芸国山県郡大朝新庄にあった菩提寺洞泉寺(現在は岩国市所在)に寄進したものである。経基は文武兼備の武将で和歌にも優れ、後柏原天皇の勅命により古今和歌集を書写献上した達筆家でも知られる。本書もその事を示す貴重な資料である。
元亨釈書は、東福寺の僧虎関師錬(こかんしれん)の著書で、鎌倉時代末期の1322年に書かれました。日本に仏教が伝わってから鎌倉時代末期までの仏教の歴史や高僧の功績を記録したものです。
本書は吉川経基が書き写し、安芸国山県郡大朝新庄(現広島県大朝町)にあった菩提寺洞泉寺(現在は岩国市所在)に寄進したものです。
経基は文化と軍事の両面をかねそなえた武将で、和歌にも優れ、後柏原天皇の命令により古今和歌集を書き写し差し出した書家としても知られています。この書もその事を示す貴重な資料で、室町時代に書かれました。
元亨釈書 吉川経基筆
重要文化財(書跡)
昭和34年12月18日 (文化財保護委員会告示 第67号)
吉川史料館(岩国市横山2-7-3)
財団法人吉川報效会
室町時代
一五冊
吉川経基筆
紙本墨書、袋綴冊装
縦26.2cm、横19.5cm
元亨釈書は東福寺の僧虎関氏錬の著、後醍醐天皇の元享2年(1322)八月十六日に作了。わが国に仏教渡来以来元亨年間に至るまでの高僧の事蹟、仏教の史実を記し、かつ概評を下したもので実に17年の年月を要した苦心の作といわれる。
各冊の表紙には洞仙(又泉)寺常住 慶本之寄進也 とある。洞仙寺は吉川氏の旧領広島県山県郡大朝新庄(現在の新庄村)にあったが、現在は岩国市横山にある曹洞宗の寺で、慶本は経基の法号である。
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