木造阿弥陀如来坐像
もくぞうあみだにょらいざぞう
下関市
国
重要文化財
平安時代
下関市豊浦町安養寺に安置されている。クス材の寄木造りで、台座・光背は後補である。像高は269.1cmで、いわゆる丈六仏(じょうろくぶつ)の大きさである。現在古色仕上げとなっている。右手は手の平を前にして屈し、左手は手の平を上にしてひざにおき、両手とも第一指と第二指の先を接して上品下生(じょうぼんげしょう)という印を結んでいる。県下の丈六仏で重要文化財となっているのは、本像と大島町西長寺の阿弥陀如来坐像だけである。土地の人からは「厚母(あつも)の大仏」または「安養寺の黒仏」などと呼ばれている。衣紋(えもん)線が浅く、頭部の螺髪(らほつ)がこまかくなっていること、ひざ高がひくいことなどから平安時代後期末、12世紀頃の作品と見られる。
これは、下関市豊浦町の安養寺にある仏像です。
クスなどの木を彫ってつくられています。
仏像の高さは269cmの大きな仏像です。
この仏像は、土地の人から「厚母(あつも)の大仏」または「安養寺の黒仏」などと呼ばれています。
平安時代につくられたものとおもわれます。
木造阿弥陀如来坐像
重要文化財(彫刻)
昭和4年4月6日(文部省告示 第179号)国宝(旧)
昭和25年8月29日 文化財保護法施行により重要文化財
下関市豊浦町黒井
宗教法人 安養寺
平安時代後期
一躯
〔本躰〕
楠材、寄木造、現在古色塗、肉髻木製、前面部は胴躰と共に彫出し、後頭部横及び縦に矧ぎ、頚部にて胴に接合し左肩縦に二筋、左臂より縦に矧ぎ、左臂より袖口へかけて矧ぎつけ、左手首及び頭指附根にて矧ぐ、右肩縦に矧ぎ、同臂及び手首にて矧ぎとし、頭、中、無名指先にて矧ぎつく、右肩側面縦に矧ぎ、上部に矧木あり、右臂下端に数個を矧木し、右腹横方形に矧木あり、両腰奥にて矧ぎつけ、膝附根にて胴に接合し、右膝上左足前二ヶ所、左膝右足指の辺に矧木あり、膝前方に方形に矧木し、裳先にて矧ぐ、左膝側面にて矧ぎ、右膝横三角形矧木し、背面縦に二筋及び頚部縦に二筋矧ぐ、右腰下方部に方形に矧木し、右胴側面縦横に矧木あり。胎内背に田村将軍祷念佛の墨書銘文あり。
〔台座〕
蓮華座桶形二段に矧ぎつけ上下に矧木し、上張板を矧ぎつけ、現在前方八個に矧ぎ、敷茄子七個矧ぎ、反花は五方二段に矧ぎ、内側別木を矧ぐ、以下なし。
〔光背〕
桧材、寄木造り、輪光光心は着色、其他漆箔(後補)。輪光の円相は八方矧ぎ上下の周囲に紐を矧ぎつけ、内側の三方に雲を附し、光心二枚横に矧ぎ、蕊は六方矧ぎ、花弁を八方に矧ぎ、支柱に差込あり、支柱下方なし。
〔本躰〕
像高 269.1㎝
自頂上至顎 112.1㎝
自髪際至顎 50.6㎝
面幅 56.7㎝
面奥 68.5㎝
耳張 72.4㎝
肘張 178.8㎝
膝張 226.3㎝
膝高 41.8㎝
〔台座〕
高 87.9㎝
蓮肉幅 248.5㎝
蓮肉奥 19.7㎝
蓮肉高 37.3㎝
敷茄子幅 204.8㎝
敷茄子奥 157.6㎝
敷茄子高 10.3㎝
反花幅 248.5㎝
反花奥 197.0㎝
反花高 21.5㎝
框座幅 273.9㎝
框座奥 210.3㎝
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