木造四天王立像
もくぞうしてんのうりゅうぞう
防府市
国
重要文化財
平安時代
防府市国分寺の本尊薬師如来の四囲に安置されている。各像ともヒノキ材の一木造り。忿怒(ふんぬ)の形態で、甲冑に身をかため、手に武器をとり、足下に邪鬼(じゃき)を踏んでいる。平安時代中期の作であろう。像高は持国天210cm、増長天213cm、広目天206cm、多聞天203cmである。持国天・増長天の両像は、邪鬼をふくめて一木彫成である。各像とも2mを超え、堂々として充実した体躯である。刀法は精緻で鋭い。腰のひねり、手の配りなど動きに富んでいて生彩をはなち、豪快である。広目天・多聞天像は布張り漆地、持国天・増長天は胡粉地である。
四天王の遺品は全国的にかなりあるが、そのなかでも、当寺の四天王は年代の古いものに属す。
防府市にある国分寺の本尊薬師如来をかこんでおかれてあります。
どれも材はヒノキです。
足もとに踏んでいるのは邪鬼(じゃき)とよばれるものです。
平安時代につくられたとおもわれます。
それぞれの像の高さは、持国天(じこくてん)が210cm、増長天(ぞうちょうてん)が213cm、広目天(こうもくてん)が206cm、多聞天(たもんてん)が203cmです。
四天王像は全国的にたくさんありますが、そのなかでも、この四天王は古いものです。
木造四天王立像
重要文化財(彫刻)
昭和19年9月5日(文部省告示 第1056号)国宝(旧)
昭和25年8月29日 文化財保護法施行により重要文化財
防府市国分寺町2-67
宗教法人 国分寺
平安時代後期
四躯
広目天像
〔本躰〕
桧材、一木造、布張、漆地、彩色、彫眼。頭部、胴部、共通の一木造りで背刳を施し、背刳板を当てる。手は両肩で矧ぎ、その他胴部正面に矧ぎ目らしきものがあり、処々に鎹の頭が露出している処より見れば、中興修理の時、不規則に矧いだ様であるが、詳細は不明である。
〔持物〕
戟及び三鈷、木造、彩色(後補)。
〔夜叉〕
木造、松材、寄木造、漆地、彩色(後補)、不規則に多くの木片を寄せて造る。
〔台座〕
岩座、木造、彩色。框座、木造、黒漆塗。
〔光背〕
輪宝、火焔光、付、木造、彩色。
多聞天像
〔本躰〕
桧材、一木造、布張、漆地、彩色、彫眼。頭部、胴部共通の一木造り、背刳を施し、背刳板を当てる。両手は両肩で矧ぎ、其の他の矧ぎ目は不明であるが、広目天像と同じく処々に鎹の頭が露出しており、不規則に矧いだ様である。
〔持物〕
塔及び戟で、木造、彩色(後補)
〔夜叉〕〔台座〕〔光背〕 広天目像と同じ。
持国天像
〔本躰〕
桧材、一木造り、胡粉地着色彩色、彫眼、夜叉本躰共通木寄、本躰胡粉地着色彩色なるを以て矧目は詳らかでない。
〔持物〕
鉾、釼、桧材、漆箔(後補)
〔台座〕
夜叉:本躰と共木彫出し、極彩色
岩座:箱形に四方に自然木の岩を寄せ、極彩色
框座:桧材、寄木造り、覆輪とり、打廻足付、長方形、天板彩色の外墨漆塗り
〔光背〕
桧材、寄木造り、輪宝形火焔付、漆箱、極彩色
増長天像
〔本躰〕
桧材、一木造り、胡粉地着色彩色、彫眼、夜叉本躰共通木寄、本躰胡粉着色彩色なるを以て詳らかでない。
〔持物〕
鉾、三鈷、桧材、漆箔(後補)
〔台座〕〔光背〕 持国天像に同じ
持国天 増長天 広目天 多聞天
像高 210.0㎝ 213.5㎝ 206.0㎝ 203.0㎝
髪際下 186.0 186.5
頭長 44.0 44.4 40.0 40.4
面長 18.4 19.5 19.0 18.3
面幅 18.3 18.3 17.3 16.7
面奥 30.8 31.3 30.3 30.7
胸厚 37.5 35.9 37.0 36.2
腹厚 40.0 39.0 51.4 43.2
腰張 46.3 48.1 47.6 43.7
膝張 117.5 144.5 135.0 117.0
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