金銅一光三尊立像
こんどういっこうさんそんりゅうぞう
長門市
県
有形文化財
鎌倉時代
長門市極楽寺に蔵する。一個の舟形光背(ふながたこうはい)を背にして三尊が立つ金銅仏で、光背の高さ53.8cm、仏像の高さは中尊41cm、脇侍各29cmである。中尊は右手をまげて手の平を前にして五指をのばす。左手は垂下して第一・第四・第五指をつけ、第二・第三指をのばすという特殊な手印を結んでいる。脇侍の観音菩薩・勢至菩薩はおのおの八角の宝冠をいただき、胸前で両手を上下に合わせる形で、それぞれ蓮台上に直立している。この形式は長野善光寺の本尊を模刻したものと伝えられ、善光寺式阿弥陀如来と呼ばれている。善光寺式阿弥陀如来は鎌倉時代浄土教の流布とともに信仰されて多くの模刻が作られたが、山口県下には例が少なく珍らしいものである。
この仏像は、長門市極楽寺にあります。
一個の舟形光背(ふながたこうはい)を背にして、三尊が立つ金銅仏という形式の仏像です。
光背の高さは54㎝です。仏像の高さは、中央にたつ中尊(ちゅうそん)とよばれる仏像が41cm、そのよこにたつ脇侍(わきじ)とよばれる仏像がそれぞれ29㎝です。
鎌倉時代につくられたものとおもわれます。
この形式は長野県にある善光寺(ぜんこうじ)の本尊をまねてつくられたものと伝えられ、善光寺式阿弥陀如来と呼ばれています。善光寺式阿弥陀如来は、鎌倉時代に浄土教(じょうどきょう)がひろまるとともに信仰されて、たくさんつくられましたが、山口県内では珍らしいものです。
金銅一光三尊立像
彫刻
昭和41年6月10日(山口県教育委員会告示 第5号)
長門市仙崎1504番地
宗教法人 極楽寺
鎌倉時代
三躯
銅像
阿弥陀如来 脇侍
総高 53.8㎝ 37.1㎝
像高 41.0㎝ 29.0㎝
肩張 11.0㎝ 7.5㎝
裾張 9.0㎝
面長 5.0㎝ 3.5㎝
面幅 5.0㎝
頂上~顎 7.5㎝ 7.0㎝
台座総高 12.8㎝ 8.1㎝
反花(上) 3.3㎝ 反花4.3㎝
反花(下) 4.0㎝
框高 2.0㎝ 1.0㎝
蓮肉高 3.5㎝ 2.8㎝
善光寺如来は清涼寺式釈迦如来(長門市油谷二尊院に作例がある)とともに鎌倉時代に流行したものでこの両形式が北浦地方にそろって残っていることは興味深い。
県内での善光寺如来の遺存例は、他に下関市吉田法専寺のものがあるが、これは中尊のみで脇尊を欠いている。
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