木造十一面観音菩薩立像
もくぞうじゅういちめんかんのんぼさつりゅうぞう
宇部市
県
有形文化財
平安時代
宇部市船木の逢坂観音堂に安置されている。ヒノキ材の一木造りである。像高は105.8cm。頭上に化仏10面をいただき、右手は垂らして手の平を正面にむけ五指をのばす。左手はまげて宝瓶を持ち、蓮華座の上に立っている。内ぐりはない。側面から見ると、首が上体にめりこんで猫背の姿を思わせ、美観をややそこなっていることは惜しい。平安時代末12世紀末頃の制作であろう。この観音は、古くこの地にあった善福寺の本尊で、20年に一度の開帳仏であった。
宇部市船木の逢坂観音堂にあります。
ヒノキ材の一木造りで、仏像の高さは106cmです。
頭上に化仏10面をいただく十一面観音菩薩です。
平安時代の終わりごろに、地方の仏師(ぶっし=仏像をおもにつくる職人のこと)が制作したものです。
この観音は、古くこの地にあった善福寺の本尊で、20年に一度開帳(かいちょう)される仏像でした。そのためか現在でもたいへん保存状態がよく、欠失部分もほとんどありません。
木造十一面観音菩薩立像
彫刻
昭和41年6月10日(山口県教育委員会告示 第5号)
宇部市大字船木2627番地
宗教法人 瑞松庵
平安時代後期
一躯
桧材一木造り
像高 105.8㎝
頂上~顎 28.4㎝
髪際~顎 10.2㎝
面幅 9.4㎝
面奥 13.6㎝
耳張 12.2㎝
臂張 27.2㎝
裾張 21.4㎝
足先開 14.0㎝
台座総高 19.0㎝
修理銘文(縦103.7㎝、横33.5㎝)には、
「十一面観音脇立不動毘沙門并厨子近載太及損壊矣予不忍晨昏感拝常願奉造営之也因茲請郷人於助力去稔三月観音尊像脇立共奉彩色荘厳之処今茲八月造立厨子畢 干時享保元丙申載八月十八日 逢坂圓通堂主理勝院」
との墨書銘がある。
瑞松庵抱えの逢坂観音堂の本尊として知られるが、これは古跡善福寺の秘仏であったという。逢坂観音堂に安置されている。
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