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文化財の概要

文化財名称

浅黄糸威鎧

文化財名称(よみがな)

あさぎいとおどしよろい

市町

防府市

指定


区分

重要文化財

時代

室町時代

一般向け説明

 大内盛見が寄進したものではないかと推定されている鎧。胴の高さ32.0㎝、胴廻り91.5㎝、草摺(胴の下にさがっていて、足の太股を守る部分)の長さ24.0㎝、小札は、錆漆(砥粉を水で固く練り、粘り強い漆を交ぜて、よく練ったもの)に黒漆を盛り上げて塗った本小札に鉄1枚交じりである。薄黄色の糸で毛を伏せたように威し(小札を横に綴った板を上下につなぐこと)、金具廻りや革所は、獅子牡丹文藍染韋で包まれている。大袖などは失われているが、浅黄糸威褄取鎧とほとんど同じ形、同じような仕立てで、南北朝時代の数少ない正式な鎧として注目される。
 1653年(承応2)、現在の防府市右田を領地としていた萩藩の一門・毛利就信(右田毛利家)が寄進した鎧櫃も遺されている。

小学生向け説明

 大内盛見が寄進したものと考えられている鎧です。頭部を守るための兜などは失くなっていますが、南北朝時代の数少ない正式なものとして注目されています。1653年(承応 2)、現在の防府市右田の領主であった毛利就信が寄進した鎧櫃(よろいびつ=鎧を入れておくもの)もあります。

文化財要録

要録名称

浅黄糸威鎧

指定区分・種類

重要文化財(工芸品)

指定年月日

昭和34年6月27日(文化財保護委員会告示 第31号)

所在地

防府市松崎町14-1

所有者

宗教法人 防府天満宮

制作等の年代又は時代

南北朝時代

員数

一領

品質及び形状

 小札は錆地盛上黒漆塗の本小札で鉄一枚交りで、浅黄糸をもって威し、耳糸(不明)畦目、花緘は啄木、菱縫は紅糸を施し、胴立挙前二段、後三段、衝胴四段、草摺脇楯共四間五段下りに仕立て、金具廻、韋所は牡丹獅子文藍韋で包み、裏は五星文、獅子牡丹文染韋で包む。小縁紅五星韋、伏縫白、浅黄,紫、及び白、紺、紫の二種の色糸を施す。化粧板、菖蒲韋包、水引紅、白綾、覆輪鍍金八双鋲は鍍金魚子地桐枝文毛彫地に桐文鋲をうつ。栴檀、鳩尾、板、大袖を欠失している。

寸法又は法量

胴高胸板より発手まで 32㎝
胴廻立挙際 91.5㎝
腰廻 88.5㎝
草摺長 24㎝
巾 57㎝

地図

画像

浅黄糸威鎧 関連画像001

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