色々威腹巻
いろいろおどしはらまき
防府市
国
重要文化財
室町時代
毛利元就所用と伝えられる腹巻。
胴の高さ28.5㎝、胴廻り73.5㎝、草摺(胴の下にさがっていて、足の太股を守る部分)の長さ30.5㎝で、黒漆を盛り上げて塗った本小札をきつく締めて塗り固めたものを、紅・白・紫の色々な糸で威し(上下につなぎ合わせ)たもので大変華麗である。腹巻は兜や大袖を着けない軽武装として使われたものであるが、この腹巻には鉢の高さ12.3㎝の黒漆塗阿古陀形二十八間総覆輪筋兜(くろうるしあこだなりにじゅうはちけんそうふくりんすじかぶと)と高さ42.0㎝で幅34.8㎝の大袖が付いている。
全体の姿形がよく整い、仕立ての手法も極めて丁寧な室町時代末期の典型的な腹巻といえる。
毛利元就が使っていたと伝えられる腹巻です。
腹巻は、本来衣服の下に着けるもので、兜や大袖(肩からひじまでを守るもの)を着けない軽い武装として身を守るために使われたものですが、この腹巻には兜と大袖が付いています。
室町時代終わりごろに作られたものといわれています。
色々威腹巻 兜、大袖、喉輪付
重要文化財(工芸品)
昭和39年1月28日(文化財保護委員会告示 第4号)
防府市多々良1-15-1
財団法人 防府毛利報公会
室町時代
一領
総て盛上黒漆塗の本小札を緘んで塗固め、胴の立挙一段は紅、二段は白、衝胴一段は紅、以下草摺三段まで紫、裾二段は白の組絲をもって威し、耳絲は亀甲、畦目は啄木、菱縫は紅絲を施し、立挙前二段、後二段、衝胴四段、草摺七間五段下りに仕立て、金具廻、綿噛は青鮫皮包とし鍍金小桜鋲で留め、菖蒲韋の小縁をつけて色絲で伏組み、金具廻には鍍金覆輪を懸ける。金具廻の下端には境粧板をつけず小札板を花緘にして唐草透入八双座八重菊笠鍍二箇宛の八双金物を打つ。
緒所源氏打、鞐、茱更、責は鍍金魚子地唐草彫。
兜は鉄地黒漆塗廿八間鍍金総覆輪阿古陀形筋兜鉢で、正中に花先鎬垂三条、後中に同鎬垂二条を打ち、頂辺に菊唐草透彫円座、玉縁共五重の鍍金八幡座を飾る。響孔四箇、四天鋲付、眉庇に鍍金八重菊唐草透彫鍬形台を打ち、中央に三鈷柄を立て、鍍金鍬形及剣前立を附す。受張牡丹獅子文染韋。忍緒 三所付麻布。は三枚の笠で二枚を吹返す。仕立は綿噛と同様である。
大袖 一双、冠板に菖蒲の韋包の境粧板を伏せて小札板七段を下げる。
喉輪 一隻、鉄地黒漆塗の月輪に小札板の垂二段を牡丹獅子文染韋包の蝙蝠付で連ねる。威毛、緒所などに後補したところがある。
胴高 28.5㎝
胴廻 73.5㎝
草摺長 30.5㎝
草摺裾板幅 20.5㎝
兜鉢染 12.3㎝
左右径 21.5㎝
前後径 24.5㎝
頂辺孔径 1.8㎝
大袖高 42㎝
幅 34.8㎝
喉輪月輪高 1.5㎝
広さ 17.5㎝
昭和10年8月3日 重要美術品認定
昭和10年(文部省告示 第269号)
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