鉄錆地三十六間星兜鉢
てつさびじさんじゅうろっけんほしかぶとばち
岩国市
県
有形文化財
南北朝時代
表面が酸化して錆びている鉄の板を、頭を大きくした鋲(星のように見える)ではぎ合わせて作った兜鉢。全体の形は、前後左右の径がほぼ等しい大円山形(だいえんざんなり)で、高さ10.8㎝、鉢の径は前後が22.6㎝、左右が20.0㎝となっている。星は、1行に16点と腰巻に1点ずつ打たれ、42枚が張られ、前正面ではぎ合わされている。頭頂部の八幡座や眉庇(まびさし)、篠垂(しのだれ=正面や前後左右の細い筋金)、革毎(鉢の左右から後方に垂れて、首を覆うもの)などは失われているが、南北朝時代の特色をよく表している。
戦いの時に頭を守る「かぶりもの(兜)」の頭を入れる部分です。表面が酸化してさびている鉄の板を、頭を大きくしたために星のように見える鋲(びょう)で、はぎ合わせて作られたものです。南北朝時代につくられたものと考えられています。
鉄錆地三十六間星兜鉢
工芸品
昭和42年7月4日(山口県教育委員会告示 第12号)
岩国市横山2丁目10番27号(岩国歴史美術館)
財団法人 岩国歴史美術館
南北朝時代
一頭
〔材質〕 鉄錆地
〔形式〕 大円山形
〔間数〕 三十六間、星兜鉢、星1行16点、腰巻1点宛(二方白欠失)
〔張数〕 42枚張
〔合目〕 前正面、後腰巻眉庇付際
〔篠垂〕 欠失
〔八幡座〕 欠失
〔響穴〕 4個
〔高勝環〕 欠失
〔眉庇〕 欠失
〔銘〕 鉢裏真向無銘、後中無銘
〔受張〕 欠失
〔〕 欠失
兜鉢高 10.8㎝(天辺穴~腰巻下縁 13.0㎝)
兜鉢径 前後 22.6㎝、左右 20.0㎝
頂辺穴径 前後 4.6 ㎝、左右 4.8㎝
腰巻幅 広 3.6㎝、狭 2.8㎝
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