木造薬師如来坐像
もくぞうやくしにょらいざぞう
山口市
県
有形文化財
平安時代
山口市正護寺に安置されている。カヤ材の一木造りで、内ぐりはない。像高81.1cm。納衣をつけて右手はまげて手の平を前にして五指を開く。左手は左ひざの上におき、手の平を上にして薬壷を持つ。肉身は漆地に金箔をおいてあったものが、今は全く見えなくなっている。頭部には螺髪(らほつ)が植付けられていたものが、今はすべて亡失している。現在県下の仏像中、日本製の仏像としは最古のものである。豊満な面相や、肉付きのよい肩張り、衣紋の茶杓状(ちゃしゃくじょう)深いしわ、渦巻状の衣の端などによく平安時代前期の特徴があらわれている。この仏像はもとこの地にあって廃寺となった光明寺の本尊であったと伝えられている。
この仏像は、山口市の正護寺にあります。
カヤの木を材としてつくられた木像彫刻で、仏像の高さは81cmです。
平安時代のはじめごろにつくられたものとおもわれます。
現在、山口県内の仏像のなかで、日本製の仏像としてはもっとも古いものです。この仏像は、むかしこの地にあって廃寺となった光明寺の本尊であったと伝えられています。
木造薬師如来坐像
彫刻
昭和41年6月10日(山口県教育委員会告示 第5号)
山口市陶3907番地
宗教法人 正護寺
平安時代前期
一躯
形状は、衲衣を着け右手屈臂、掌を前にして五指を開く。左手屈臂、左膝上に薬壺を執る。右足外にして結跏趺坐す。光背は二重円相(後補)。台座は蓮華座(後補)。
本躰は榧材の一木造、内刳なし。彫眼。白毫は水晶。肉髻木製嵌入(後補)。両手首矧付。左手及び薬壺(後補)、膝前は総て後補。横材一材を躰部に矧付。肉身は金箔押(殆ど剥落)、法衣は総て素地を現わす。螺髪は矧付(亡失)。
像高 81.1㎝
頂上~顎 25.0㎝
髪際~顎 13.0㎝
面幅 12.9㎝
面奥 11.1㎝
耳張 11.0㎝
胸幅 25.4㎝
胸奥 21.8㎝
臂張 49.5㎝
腹奥 27.6㎝
膝高(右) 18.1㎝
膝高(左) 18.7㎝
膝張 73.9㎝
膝奥(右) 53.6㎝
膝奥(左) 50.0㎝
裳先奥 54.9㎝
この仏像は、正護寺の本尊でなく客仏である。これは、もと陶の糸根の光明寺の本尊であったという。光明寺の創建及び廃寺となった年月は不明であるが、廃寺後、正護寺に仏像だけが移されたもののようである。
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