西堂寺六角堂
さいどうじろっかくどう
萩市
県
有形文化財
江戸時代
萩市江崎の西堂寺境内にある。木造で一面4.26m、高さ11mの六角円堂であり、一重の裳階(もこし)付き、屋根は宝形造りで本瓦葺きで江崎湾内の突出した岩上に建っており偉観である。一面に入母屋造り妻入りの向拝が付く。向拝の正面は2.54m、出は1.77mである。裳階の柱はすべて六角柱で、内陣とはえび虹梁(こうりょう)でつながれている。軒は扇垂木となっている。内陣も柱はすべて六角、天井は絵入りの菱格子である。
棟束銘に慶応4年(1868)とあるが、建物本体は柱などに根継ぎなどもあり再建時のものと考えられ、創建はもっと古いと考えられる。元来地蔵堂とも呼ばれていたが、1741年(寛保1)の『寺社由来』には「本堂二間半六角」とあり、また、内部の彫刻や蛙股などの形状等から見て江戸中期頃には六角堂として建立されていたと見るべきであろう。
萩市の西堂寺の境内にあります。木造で、一辺が4.26mの六角形をした堂です。裳階(もこし)や内陣の柱は、すべて六角柱です。堂の背面は自然の岩の上にのっています。江戸時代中ごろに建てられたとおもわれます。
西堂寺六角堂 1棟
建造物
昭和56年12月11日(山口県教育委員会告 第5号)
萩市大字江崎1281番地
宗教法人 西堂寺
棟束銘に慶応4年とある。建物本来は柱などに根継ぎなどがある。従って、慶応4年以前に建立されていると考える。向拝と大屋根とでは経年に違いがある。向拝は後につけ足したものと思われる。
一棟
(1)構造・形式・規模
一面4268㎜の六角円堂、一重裳階付、宝形造、本瓦葺。
向拝は1間、2547㎜(妻)×1775㎜、入母屋造、妻入、本瓦葺。
(2)概要
ア 基壇 葛石一段
イ 礎石 切石・布敷の上に沓石をおく。
ウ 裳階 柱…すべて六角柱、頭貫、外側のみ内法長押、腰長押、腰貫を入れる。身舎(内陣)の柱とは海老虹梁でつながれる。
周囲…板戸が2、明障子が1の引違い。
軒…扉垂木。
組物…平三斗。
中備…蟇股10。
エ 身舎(内陣)
柱…すべて六角柱6本、頭貫、台輪つき内法長押、無目。
床…全面板張、内陣の敷居は一段高い。
天井…菱格子、絵入り。
オ 来迎柱
円柱で粽つき、頭貫、先端を根肘木とする。
カ 仏壇
禅宗様、来迎柱から後方を板壁とし、厨子とする。
キ 向拝
六角柱2本、水引虹梁、海老虹梁で裳階とつながれる。四斗付大斗に三斗枠肘木。中備は蟇股、軒は疎垂木で1軒、屋根は千鳥破風、本瓦葺。
ク 屋根の頂 露盤宝珠。
ケ 建物背面 自然の岩の上にのる。
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