山口県の文化財

指定文化財の検索

文化財の概要

文化財名称

木造釈迦如来坐像

文化財名称(よみがな)

もくぞうしゃかにょらいざぞう

市町

山陽小野田市

指定


区分

有形文化財

時代

平安時代

一般向け説明

 山陽小野田市岩崎寺の観音堂に安置される。クス材の一木造り、像高は78.4cm。像底から首の下方まで、大きく内ぐりがなされ、ふた板がつけられている。右手はまげて手の平を前にして五指を開く。左手は手の平を上にしてひざ上におく。この手の相を、右手は施無畏印(せむいいん)、左手は与願印(よがんいん)という。色彩はほとんどはげ落ちている。彫りの浅い衣紋線には古式な地方色がうかがえる。制作時期は、円い面相、ゆたかな胸部などから平安時代後期、12世紀頃と思われる。

小学生向け説明

 山陽小野田市にある岩崎寺の観音堂に安置してあります。
 クス材の一木造り、像の高さは78cmです。
 この手の相を、右手を施無畏印、左手を与願印といいます。
 色彩はほとんどはげ落ち、素木の状態です。
 つくられたのは平安時代後期、1100年代とおもわれます。

文化財要録

要録名称

木造釈迦如来坐像

指定区分・種類

彫刻

指定年月日

昭和58年4月5日(山口県教育委員会告示 第1号)

所在地

山陽小野田市大字有帆2289番地の1

所有者

宗教法人 岩崎寺

制作等の年代又は時代

藤原時代

員数

一躯

品質及び形状

形状
 肉髻。螺髪切子型。肉髻珠・白毫共にない。彫眼。鼻腔は彫らない。耳朶は環にしない。三道を刻む。衲衣は左肩を蔽い、右肩に少し懸る。左手は掌を上にして膝上に置き5指をのばし与願印をあらわす。右手は臂を屈し、掌を外にして立て5指をのばし、施無畏印をあらわす。右足を外にして結跏趺坐する。 樟材の一木造り。頭躰部を上膊部までを含めて1材に彫出。螺髪は切子型彫出(後頭部を1部略す)。彫眼。後頭部中央少し下方に横6.5㎝、縦8.0㎝のヒノキ材のあて木がある(内刳りをして蓋をしたものと思われる)。躰部の背面に地付部から8.0㎝上方に、横20.5㎝、縦23.2㎝の蓋板がある。
 これは像底から三道下までかなり大きく内刳りし、これを蔽ったものである。右腕は臂前、手首で矧ぎ、左腕は手首から先を袖に差込む。
 膝前は左袖部を含め横1材から彫出、地付部を縁をかなり残して刳り、2本の角ほぞで躰部に寄せる。両膝奥には小さな三角材を補ったと思われるが欠失している。腕、膝前の刳ぎ目には鉄、銅の小鎹を用いる。
 彩色は全く剥落し、髪際、三道下などにわずかに白土下地のあとをとどめるのみである。

寸法又は法量

像高…78.4
髪際下高…68.0
頂上~顎…25.9
髪際~顎…15.0
面幅…16.4
耳張り…18.6
面奥…19.2
臂張…42.3
躰奥…21.0
膝張…57.5
膝高…13.0
膝奥…39.5

地図

画像

木造釈迦如来坐像 関連画像001

木造釈迦如来坐像 関連画像002