金装飾太刀拵
きんそうかざりたちこしらえ
防府市
県
有形文化財
江戸時代
かつて萩城内にあった毛利家代々の鎮守社宮崎八幡宮(現在は、防府毛利邸内にある)に奉納された太刀拵。全長93.2㎝、柄の長さ23.5㎝、鞘の長さ70.1㎝、鐔の長径8.0㎝である。金具は、全体的に金銅の魚子地(ななこじ=粟粒を並べたように細かい粒を突起させたもの)に桐と唐草文が彫り表されている。白鮫皮に包まれた柄や分銅の形をした鐔などに、唐風の飾り太刀拵としての特色が見られる。鞘の中央部は黒漆塗りの地に螺鈿(らでん=貝細工)と金具で、向かい合って飛んでいる鳳凰を1対として3組が表され、刃方と棟方は梨子地(なしじ=梨の肌のように見える)に桐文や唐草文が蒔絵で表されている。
製作者は分からないが、豪華な中にも細やかさが見られる美しいもので、江戸時代中期の作品として美術的にも工芸的にも価値が高い資料である。
萩城内にあった毛利家代々の鎮守社宮崎八幡宮(今は防府毛利邸内にある)に奉納された太刀拵(たちこしらえ=柄や鐔、鞘など、太刀の飾りの部分)です。
全体の長さ93㎝で、白鮫皮に包まれた柄や分銅形の鐔(つば)などに、唐(中国)風の飾り太刀拵としての特徴が見られます。
作者は分かりませんが、江戸時代中ごろの作品として価値の高いものです。
金装飾太刀拵
工芸品
昭和59年4月10日(山口県教育委員会告示 第1号)
防府市多々良1丁目15-1
財団法人 防府毛利報公会
江戸時代中期
一口
毛利家代々の鎮守社宮崎八幡宮に奉納されたものである。
【法量・形状】
(1)法量
総長 93.2㎝
柄長 23.5㎝
鞘長 70.1㎝
鞘幅 3.5㎝
鐔長径 8.0㎝
(2)形状等
金具(兜金・縁口金物・鐔・山形金・長飾・石突)は総じて金銅魚子地に桐・唐草文を彫りあらわす。
長飾は、五七の桐紋・唐草文を透彫(地透し)とし、地板を敷き、要所に七宝据文の桐文と飾鋲(玉形)を配す。
柄は白鮫着せで、七宝据文の目貫(五七の桐文)、俵鋲(猪の目形)、飾鋲(玉形)を配す。
鐔は分銅形の唐鐔。鐔には同じく七宝据文の飾鋲(玉形、猪の目形)を配す。
鞘は、中央部を黒漆地とし、上下に筋を描いた間に、螺鈿と金具で向い合って飛翔する鳳凰1対を、片面に3組あらわす。
刃方と棟方(黒漆地の外側)には、梨子地に桐紋・唐草文を蒔絵であらわす。
切平緒は、絹糸の組紐(7色…紫・白・水色・赤・黄・黄緑・桃色)の織り物に、桐・鳳凰・唐草文を刺繍する。
刀身は木製である。
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