毛利元就関係資料
もうりもとなりかんけいしりょう
防府市
県
有形文化財
室町時代
安芸国(現在の広島県)吉田郡の一豪族であった毛利家を中国10ケ国を領有する天下屈指の戦国大名にまで押し上げた毛利元就の人柄をうかがわせる遺品。甲冑は、江戸時代、正月に萩城中の床の間に飾られる習わしであったことから「御佳例吉甲冑」という名称が付いた。軍幟は3?あり、「一文字に三ツ星」の家紋が描かれているもの。扇子は表に淡墨の山水を描き、裏は無地。納袋の墨書から、1567年(永禄10)に三宅弥三郎が元就から拝領したものであることがわかる。出陣膳椀具は朱漆塗の飯椀汁椀(蓋付)と膳。竹透鐔(たけすかしつば)は元就が三男小早川隆景に譲ったものと伝えられ、「赤松下野守政秀作」などの象眼銘がある。鞭(むち)は、毛利氏の始祖と言われる鎌倉幕府別当職・大江広元が所有したものと伝えられるものである。
安芸国(あきのくに。今の広島県)吉田郡の小さな城主であった毛利家を、中国10ケ国を領有する戦国大名にまで勢力を強めた毛利元就(もうりもとなり)ゆかりの品です。
甲冑(鎧と兜)の一式は、江戸時代になってから、正月に萩城中の床の間に飾られるならわしがあったため、「御佳例吉甲冑(ごかれいきちかっちゅう)」という呼び名が付いています。
戦いのときに目印とする軍幟には毛利の家紋が描かれてます。
鞭(むち)は、毛利氏の先祖と言われる大江広元が持っていたものと伝えられています。
毛利元就関係資料
御佳例吉甲胄 兜・小具足付
付 軍扇
打刀 無銘(伝三原)拵付
軍幟
法螺貝
軍配
扇子
付 白絹袋
寛政庚申端午日畑維龍識文
出陣膳椀具
竹透鐔
付 十月廿六日今村長賀書状並びに鐔覚書 鞭
付 納袋
納箱
寛文二年十月廿日井上三郎左衛門尉他一名連署書状
歴史資料
昭和59年4月10日(山口県教育委員会告示 第1号)
防府市多々良1丁目15-1
財団法人 防府毛利報公会
(御佳例吉甲胄 兜・小具足付) 一領
(軍扇) 一握
(打刀無銘拵付) 一口
(軍幟) 三流
(法螺貝) 一口
(軍配) 一握
(扇子) 一握
(白絹袋) 一口
(寛政庚申端午日畑維龍識文) 一巻
(出陣膳椀具) 一具
(竹透鐔) 一枚
(十月廿六日今村長賀書状並びに鐔覚書) 一巻
(鞭) 一握
(納袋) 一口
(納箱) 二合
(寛文二年十月廿日井上三郎左衛門尉他一名連署書状) 一巻
【形状・品質・法量等】
(1)御佳例吉甲胄 兜・小具足付
胴は韋包2枚胴、黒漆瓢箪唐草蒔絵。草摺は板札毛引威、5間5段下り、裾板はビロード包み。
兜は鉄漆塗り頭巾形、は1段、板札の素懸威し、吹返し梅文透し、簔毛を付す。立物は金銅天衝形。頬当には梅花文を表す。籠手は篠籠手。佩楯は革カルタ札4段で金箔押し、日の丸文を描く。臑当は7本篠。
(附)・軍扇
扇子は両面金地で一方に朱日の丸、片方に銀三日月をあらわす。12橋。
▲胴高33.5㎝ 草摺高34.5㎝ (扇子)長32.8㎝
(2)打刀 拵付
鎬造り。鍛は板目。刃文は細直刃、小乱れ交り。彫物なし。目釘穴3。
拵は鉄食出鐔、黒漆鞘、柄黒漆鮫、紫糸巻、虎図彫、橘円文象嵌小柄、虎文目貫付。
▲長49.1㎝ 反り0.9㎝ (拵)総長74㎝
(3)軍幟
それぞれ綸子地亀甲繋ぎ文で、その上に以下を墨書・墨描する。
(1)(2)は裏打紙が全面にあてられ、(3)は下部破損部のみ補紙があてられ硝子額に入る。
(単位㎝)
1 2 3
縦長 89.7 94.6 81.5
横長 43.7 43.5 41.2
(4)法螺貝 紅糸猪鎖付
口は銀製で海藻と貝を毛彫りであらわす。鐶及び留金具(菊形)も銀製。
▲総長39.5㎝ 胴張18.2㎝
(5)軍配 紅猪付
両面とも金箔地(所々金泥で補塗する。)縁は黒漆で溜塗りし、頭金具は銀製唐草文毛彫り。握りは鹿革で包む。
▲高48.0㎝ 幅(最大)27.1㎝
(6)扇子
表には淡墨山水を描き、裏は無地。10橋。
(附)・白絹袋
袋墨書
「當國安北郡五ケノ庄合戦之節軍功依り當郡山於御城殿従 御太守様御手拝領候事
永禄十年二月十五日 三宅彌三郎 忠世」
・寛政庚申(12年)端午日畑維龍識文
(7)出陣膳椀具
いずれも朱漆塗で、飯椀汁椀(各蓋付)と膳からなる。膳の底は黒塗。
▲膳36.5×36.3㎝ 高6.4㎝
(単位㎝)
本椀 汁椀 本椀蓋 汁椀蓋
口径 13.3 12.2 11.8 10.8
高 8.5 5.3 3.9 2.8
明治24年3月 野坂元隆より献上
箱書「元就公 御出陣膳椀 壹具」
(8)竹透鐔
鉄製、円形
金象嵌銘「前國住長船五郎左エ門」
「清光作之畢依」
「毛利右馬頭元就所望」
「赤松下野守政秀作」
▲径8.1㎝
(附)・十月廿六日今村長賀書状並びに鐔覚書
▲①縦15.0㎝ 横56.0㎝(2紙)
②縦24.4㎝ 横20.6㎝(1紙)
(9)鞭 納袋・納箱2合付
下地を黒漆塗りとし、これに革を貼って籐を部分的に巻く。鞭先は三角形にけずり上げる。緒ほとんど損失。
▲長89.7㎝
(附)・納袋(茜地花葉文大和錦、裏は白絹地)
▲長122㎝ 幅9㎝
(附)・納箱
内箱(黒塗金泥書「自因幡守廣元公御家御相傅之御鞭/元就公宮崎八幡宮御寄進」)
▲縦96㎝ 横7.5㎝ 高6.3㎝
外箱(栗漆塗金泥書「御鞭箱」)
▲縦98.7㎝ 横10.5㎝ 高10.6㎝
・寛文二年十月廿日井上三郎左衛門尉他1名連署書状
▲縦25.3㎝ 横130.1㎝(6紙)
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