手まり歌
てまりうた
山口市
山口市
子供の遊びと童歌
山口市鋳銭司
大正11年(1922年) / 男
船の船頭さんに手ぬぐいもろうて
何にそめようかと 紺屋に問えば
一にゃ沢瀉(おもだか) 二にゃ杜若(かきつばた) 三にゃ桜花
四にゃ御子牡丹(ししぼたん) 五ついやまの千本桜
六つむかしの木瓜(もくげ)の花に 七つ南天
八つ山桜 九つ小梅のちらしにそうて
十で殿御さんと抱いて寝そめた
十一で花のようなる息子をもうけて
お宮参りをしょうと思うて 雨もふらんに
風もふかんについようだ そら一かんかした
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れんげ女郎れんげ女郎 れんげのお花はなして泣く
親が無いか子が無いか 親もあるし子もあるが
たった一人の娘の子 酒手にとられて今日七日
七日の仕上げをしようと思うて
小母さん方へ帷子一枚借りに行ったら
有るそに無いちゅうてお貸しゃらん
やーれ 腹立つ小腹立つ それほど腹が立つならば
いんで背戸の木小屋に機(はた)たてて
今日も一反織りおろし 明日も一反織りおろし
織ってしもうて言うことにゃ
東の紺屋へやあろうか 西の紺屋へやあろうか
東の紺屋へやったらば 藍(あい)がでんちゅうて受けとらん
西の紺屋へやったらば 亭主が留守ちゅうて受け取らん
道の中の殿様紺屋へやったらば
藍が出たちゅうて受け取った
紋もちらしもようできた ようできた
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向いの米屋のお夏さん 嫁にもらうが行きゃらぬか
行きましょ行きましょ参じましょ
朝は早よから起きてから 隅から隅までなでおろし
障子のこかげで髪ゆうて 庭におりてじょじょはいて
背戸のたんぽで手々洗(あ)ろて
内にはいって てんてん手拭で手をふいて
ちゃんちゃん茶釜で茶をわかし
じいさんばあさん茶茶あがれ
何にも茶口はないけれど
牡丹餅黄粉で茶茶あがれ 茶茶あがれ
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