小糠踊(盆踊歌)
こぬかおどり(ぼんおどりうた)
岩国市
岩国市
舞踊歌
岩国市岩国
明治25年(1892年) / 女
神か仏か岩国様は
扇子一つで鎗(やり)の中
太鼓たたいて踊り子よせて
中でよいのを嫁にとる
鐘を叩(たた)いて仏になれば
鍛冶(かじ)屋トテカンは皆仏
踊り踊るちゅうて親の前(まやあ)出たが
実はあなたに会いにきた
踊りゃしゅんで来たまだ夜は明けぬ
明けりゃお寺の鐘がなる
一里二里なら天馬でかよう
五里とへだてりゃ風だより
わたしゃ加古川本蔵(ほんぞう)の娘
力弥さんとは二世の縁
山で切る木は沢山あれど
思いきる木は更にない
沖のかもめに潮時きけば
わたしゃ立つ鳥波に聞け
五万石でも岡崎様は
城のねとまで舟がつく
雨の降る夜はおいでなと言うたに
来ては泣いたり泣かしたり
(注)
かっては地面に大太鼓をおき、5、6人で交代でたたいた。四斗樽をあけて飲み酔いつ、うたい踊るので太鼓にあわをくなると、太鼓がドドドド…と打ちならす。すると、うたははじめからやり直しとなった。
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