山口県の文化財

民謡ライブリー

民謡概要

民謡名称

岩国音頭(賽の河原物語)

民謡名称(よみがな)

いわくにおんど(さいのかわらものがたり)

市町村

岩国市

旧市町村

美川町

分類

舞踊歌

伝承地

美川町添谷

楽器

大太鼓

伝承者

明治36年(1903年) / 女

歌詞

アリャちょいと出ましたこの婆(ばば)は     
何か一言(ひとこと)しゃべります
しゃべる外題(げだい)が何をなら
賽の河原の物語り
アラサンコリャドッコイトナー

一つや二つや三つや四つ
十にも足らぬ幼な児が
死んで成仏するなれば
一家(いっけ)脊族(けんぞく)集りて         
嘆き悲しむ甲斐(かい)もなし
アラサンコリャドッコイトナー

その日ようやく立つなれば
三途(さんず)の川や死出の山
たった一人で越さねばならぬ
またこれまた閻魔(えんま)の前に出て
申し上げます閻魔さん
もみじのような手をついて
われを助けてくだしゃんせ
アラサンコリャドッコイトナー

ここで閻魔の申しよにゃ
われを助けてやりたいが
われには三つの罪がある
一つにあたりその罪は
親より先立つ不幸者
二つにあたりその罪は
親より十月の苦労見せ
三つにあたりその罪は
乳房(ちぶさ)くわえて胸たたく
アラサンコリャドッコイトナー

言うて賽の河原にほうり出し
ヤレ情なやアレなんとしょうの
なれば続いてよみたいが
あとにゃ先生が待ちかねで
わたしはこのぐらいでとめまする