唐人お吉(口説・盆踊歌)
とうじんおきち(くどき・ぼんおどりうた)
岩国市
美川町
舞踊歌
美川町南桑
大太鼓
明治42年(1909年) / 男
アー春は弥生(やよい)のそよ風に
ほころび初めし八重桜
におう色香をそのままに
年は二八(にはち)か二九(にく)からぬ
娘お吉の美しさ
下田小町とうたわれて
伊豆の下田じゃ名にひびく
ここにお吉の許嫁(いいなずけ)
幼なじみで気立てよく
今じゃ立派な若者の
大工職なる鶴松と
互いに想い想われて
逢瀬うれしい恋の仲
若い二人にゃ夢のよな
うれし楽しい日が続く
花に嵐の世のたとえ
お吉にゃ大事な育ての親
おばのおせんが哀れにも
ふとしたことからかかり合い
浪士の刃(やいば)の錆(さび)となり
お吉のなげきはいかばかり
やがてお吉は色さとで
左褄(ひだりずま)とるあですがた
下田芸者の花と咲く
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