お伝平佐(口説・盆踊歌)
おでんへいさ(くどき・ぼんおどりうた)
山口市
阿知須町
舞踊歌
阿知須町南祝
太鼓
昭和5年(1930年) / 男
エー 国は石州 津和野の城下
佐々木伊兵衛という士(さむらい)は
エー 知行わずかに 百石ばかり
それの息子にゃ 平佐とゆうて
エー 年は二十一 男じゃ盛り
大小差しふり かみしも着ぶり
エー 立てば芍薬 座れば牡丹
歩く姿は 百合の花
エー 殿の役目で お江戸(やま)へのぼる
我も我もと 餞別(せんべつ)します
エー 同じその町(ちょう)にゃ 桝屋(ますや)がござる
桝屋娘にゃ お伝と言うて
エー 年は十六 花ならつぼみ
それが平佐にゃ 心をかけて
エー 平佐お江戸へ おのぼりなれば
わしも わずかの餞別しましょ
エー 五尺たくりの 中そめわけて
それにゃ 平佐の定紋いれて
エー 四方四角にゃ お伝が紋よ
文の一封を たくりにそえて
エー 下女にもたして 平佐に送る
平佐手に取り おしいただいて
エー 花のお江戸へ おもむくからは
せまい津和野にゃ 思いはおかぬ
エー すぐにその文 お伝に返す
そこでお伝が 大腹(よいはら)立てて
エー わしの恋路は 細谷(ほそたに)川の
丸木橋かや ふみかえされた
エー なんぼ平佐が 男じゃとても
わしも此の事 捨ておきゃせぬと
エー のろいかけたら のろわにゃならぬ
おとしかけたら おとさにゃならん
エー すぐにお伝は 鍛冶(かじ)屋へいそぐ
ご免下さい おかじや様よ
エー わたしゃ あなたに頼みがござる
何かおいやれ かなえてあげよ
エー 長さ七寸 両刃の釘を
打って下され 三十と五本
エー 親の代から鍛冶屋はすれど
人をのろうの その釘ゃ打たん
エー 打って下さい おかじや様よ
小判四十両は 今での祝儀
エー 親の代から ひんする鍛冶屋
金にめがけて その釘をうちゃる
(以下略)
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