手まり歌
てまりうた
美祢市
秋芳町
子供の遊びと童歌
秋芳町嘉万柏木
大正1年(1912年) / 女
これのおせどの ちしゃの木に
雀が三羽 とまって
一羽の雀のいうことにゃ
ゆうべござった花嫁ご
花の座敷に座らせて
きんらんどんすを ぬわせれば
ほろり ほろりと お泣きやるか
何が悲しゅて お泣きやるか
何も悲しゅはないけれど
私の弟の千松が 七つ八つから金山(かなやま)に
金を堀るやら 死んだやら
一年待っても状(じょう)がこん
二年待っても状がこん
三年振りには状が来た
誰に来いとの状じゃいな
お松に来いとの状じゃいな
お松に なになに着せてやろ
下は白むく 白重ね
上は丹波の雨羽織
これ程したててやるからに
後(あと)に帰ろと思やんな
後にゃ 時雨(しぐれ)の雨が降る
先にゃ ぼたんの花が散る
とんとうで 十渡した
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