山口県の文化財

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2023/03/14 【文化財小話】週末は文化財めぐり

 昨年4月から文化財の仕事に携わることになり、せっかくなので、なるべく多くの文化財を見に行ってみようと思い、週末はどこかへ出かけるときに、合わせて行くようにしています。

 その中でも、私のおすすめをご紹介します。

 お出かけの参考にしていただければと思います。(K)

  1. 国登録有形文化財「旧桂ヶ谷貯水池堰堤」(山口市)【平成28年8月1日登録】
    1. 概要
      堤長約24m、堤高約13m、堤幅約3m、表面石積の重力式コンクリート造堰堤です。取水塔や堤体上部に煉瓦造りが施されています。大正12年(1923年)に完成し、昭和30年(1955年)頃まで稼働していました。
    2. ちょっと一言
      これは、現場で見る価値があります!取水塔と高欄の煉瓦部分がとってもおしゃれです。チラシには、まだ水を貯めて使われていた当時の写真が掲載されており、そこには取水塔の上部にソフトクリームのような屋根があって、これまたかわいいです。
  2. 国指定重要有形民俗文化財「赤崎神社楽桟敷」(長門市)【昭和38年10月26日指定】
    1. 概要
      自然の地形を巧みに利用したすり鉢状の野外劇場です。江戸時代より整備が始まり、明治期に現状に完成しました。国指定の桟敷は国内に2件しかなく、極めて珍しい。
    2. ちょっと一言
      すり鉢状になっているので、上から見るとまるで日本武道館ような感じです。ここで音楽ライブができたらいいなあと思いました。最近できた「ヒストリアながと」の近くにあるので、合わせてお楽しみいただければと思います。
  3. 国指定史跡「茶臼山古墳」(柳井市)【昭和23年1月14日指定】
    1. 概要
      茶臼山古墳は、4世紀終わりから5世紀初めに造られた前方後円墳です。全長は約90mあります。明治25年(1892年)に地元の少年2人が偶然発見しました。
      出土品の中の「単頭双胴怪獣鏡(大鏡)」は、直径44.8㎝あり、古墳から出土した鏡では日本で最大のものです。
    2. ちょっと一言
      偶然SNSでアップされているものを見て、「柳井にこんなところがあるんだ!」とびっくりしました。山へ山へと登っていき到着。「わあー、大きいのお!」、なんと古墳の頂上まで登ることができ、海の方まで景色を見ることができます。頂上には、筒のような埴輪だけでなく、家形の埴輪もあって、いにしえの雰囲気を感じることができます。