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文化財の概要コンテンツ

文化財名称こぐしえひめあやめじせいなんげんちたい
小串エヒメアヤメ自生南限地帯
指定国指定
市町下関市区分記念物時代
一般向け
説明
 エヒメアヤメは、アヤメ科の多年生草本である。朝鮮半島、中国東北部など寒い地方に多い北方系の植物であるが、大陸と海を隔てた本州西部、四国、九州に点々と自生しており、自生の南限地帯となっている。この地は、中国東北部・朝鮮半島に最も近い自生地である。
エヒメアヤメは、種子がアリに運ばれて分布が広がるため、種子の移動はわずかで分布の広がりは著しく小さい。従ってエヒメアヤメが本州・四国・九州に自生することは、この地が過去において寒く、しかもアジア大陸と陸続きだったことを証明している。
 昭和5年、響灘に面する本州西端、豊浦町小串の低山のふもと3カ所を自生地として指定したが、戦後の混乱期に管理がされず、生息環境が悪化し絶滅したため、平成3年に追加指定した獄の一カ所だけが指定地として残っている。
 指定地は低山の西向きの斜面で、面積748.8㎡、適度に乾燥している。丈夫な柵で囲み、草刈りを行うなどして保護増殖に努めており、四月上旬に1000株以上のエヒメアヤメが青紫色のかれんな花を咲かせる。
小学生向け
説明
 エヒメアヤメはアヤメの仲間で、四月前半に青むらさき色のかれんな花を咲かせます。中国東北部・朝鮮(ちょうせん)半島などの寒い土地に生育する植物ですが、海をへだてて、本州西部、四国、九州にわずかに自生しています。この地は、国内の自生地の中で中国東北部・朝鮮半島に最も近い場所で、むかし、ここが寒く、しかもアジア大陸と陸続きだったことを証明しています。
 昔は、響灘(ひびきなだ)に面した低山のふもと4カ所に生育していましたが、戦後の混乱期に環境が悪化し、3カ所は絶滅してしまいました。最後の1カ所は大切に保護(ほご)されています。
画像<小串エヒメアヤメ自生南限地帯>縮小画像(オリジナル画像表示リンク)

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