一般向け 説明 | 宇部市の南東部の台地上に位置する常盤公園は、常盤湖を中心として構成されており、1,072,006㎡が登録対象の範囲となっている。 常盤湖は、周辺田畑の灌漑用水を確保するために1698年(元禄11年)に築造されたもので、『防長風土注進案』によると約300万㎡の水田を潅漑することができたとある。その後、臨海部に多くの工場が立地し始めたことをきっかけに、1943年(昭和18年)からは工業用水としても利用されるようになった。 常盤湖完成後、貯水のため常盤湖周辺に多くの松が植えられ、景勝地としても知られるようになった。宇部市は、市民からの寄付等により常盤公園を市有地とし、1925年(大正14年)に一般公開した。その後、公園としての整備が進み、現在では、多くの彫刻が公園各所に設置され、常盤湖の白鳥やペリカン等の鳥類とともに、自然と調和した特色のある景観を形成している。 常盤公園は、約300年以上前に農業用溜池として造成された常盤湖を基盤に、自然風景を活かした整備が進められた公園であり、歴史や成立過程の面からも文化財的な価値は高い。 |