ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
  1. ホーム>
  2. 学習サポート>
  3. 文化財年表>
  4. 文化財の概要

文化財の概要コンテンツ

文化財名称ほうこうじあみだどうのぶつぞう
法光寺阿弥陀堂の仏像
指定県指定
市町山口市区分有形文化財時代鎌倉時代
一般向け
説明
 山口市徳地法光寺の阿弥陀堂に安置の次の5体の仏像が山口県指定有形文化財となっている。

(1)木造阿弥陀如来坐像。像高は128.7cm。ヒノキ材、頭、体部を両ひじまでふくめて竪一材から彫りだしている。下ぶくれの円相、やわらかな衣紋、一木造りの伝統の古式の木寄せなど、平安時代後期の特徴が各所に見られるが、がっしりした肩の張り、堂々とした体躯は豪快な作風がみられる。納衣の衣紋は簡略であるが、彫りは力強く、鎌倉時代初期、12世紀末の作と見られる。台座も光背も当初のものが残り貴重である。

(2)木造菩薩形立像。像高は142.2cm。ヒノキ材の一木造り、右手はまげて胸もとにあげ、手の平を前にして指をたてる。左手は体にそって下げ、ひじをわずかにまげて前に出し、腹下で持物をにぎる形。きびしさのある面相、張りのある体躯には鎌倉時代の作風が見られる。

(3)木造十一面観音立像。像高は130.2cm。ヒノキ材の一木造りで、内ぐりはない。彫法は簡略で、衣紋の彫出しを略したところもある。全体に素朴な地方作である。他の像より少し後になる鎌倉時代中期、13世紀中頃の作であろう。

(4)木造不動明王立像。像高は187cm。頭、体部をヒノキの一材から彫り出している。左眼を半眼とする天地眼(てんちがん)で、口の両端に牙を見せる。右手はまげて手首を腰にあて剣を持つ。左手は垂らして羂索(けんさく)を持つ形である。動きは少ないが、堂々とした体躯を有し鎌倉時代の作である。12世紀末頃の作である。

(5)木造毘沙門天立像。像高は188.5cm。ヒノキ材の一木造りで内ぐりはない。量感が全体にみなぎり、力をうちに秘めている。衣紋の彫りもするどいものが見られる。張りのある面相、がっしりした体躯など鎌倉時代の特色がでている。

 以上5体の仏像を安置する阿弥陀堂は、1186年(文治2)に奈良東大寺再興のためこの地に下向した俊乗坊重源が建立した安養寺の遺構である。その規模は縮少されているが、建立当初のようすがうかがわれる。5体の仏像の内、十一面観音像は制作年代を異にする(13世紀)が、他の4体は当堂建立の時に制作されたものと考えられる。特に本尊の阿弥陀如来坐像は優作である。
小学生向け
説明
 山口市徳地にある法光寺の阿弥陀堂に安置されています。各仏像別に説明します。

(1)木造阿弥陀如来坐像。像の高さは129cm。ヒノキを材とした鎌倉時代初期の作。台座も光背(こうはい)も当初のものが残っており、貴重です。

(2)木造菩薩形立像。像の高さは142cm。ヒノキを材とした一木造りで、鎌倉時代の作風が見られます。

(3)木造十一面観音立像。像の高さは105cm。ヒノキを材とした一木造りです。全体に素朴な地方作です。鎌倉時代中ごろにつくられたものかとおもわれます。

(4)木造不動明王立像。像の高さは187cm。頭、体部をヒノキの一材から彫り出しています。

(5)木造毘沙門天立像。像の高さは189cm。ヒノキを材とした一木造りです。鎌倉時代の特色がでています。

 以上5体の仏像を安置する阿弥陀堂は、1186年に奈良東大寺を建てなおすためこの地に来た俊乗坊重源(しゅんじょうぼうちょうげん)が、建立(こんりゅう)した安養寺の遺構です。その規模は縮少されていますが、建立当初のようすがうかがわれます。
画像<法光寺阿弥陀堂の仏像>縮小画像(オリジナル画像表示リンク)

ページトップへ