一般向け 説明 | 穴観音古墳は、旧むつみ村の東の地域に張り出した標高 約350mの斜面上にある四角形に土を盛り上げた方墳。墳丘(ふんきゅう)や周濠(しゅうごう=周りにある空堀)の全体がよく残っている。 古墳の内部は横穴式石室で、その造り方の特徴や須恵器など出土した遺物によって、造られた時期は古墳時代後期と考えられている。この時期の方墳としては、広く山陰から山口県北部における数少ない例の一つである。 石室の羨道(せんどう=横穴式石室で棺を納める玄室と外部とをつなぐ通路の部分)の数箇所に人為的に刻まれたとみられる線がある。図柄としては不明瞭であるが、この古墳が、横穴式石室や横穴の壁面に浮き彫りなどの装飾を施した装飾古墳であることの可能性を示すものとして注目される。 |