一般向け 説明 | 下関市の住吉神社に所蔵されている。 桧材の板面に描かれていて、寸法は各縦43.5cm、横59cmである。ともにうまやに繋がれる馬が描かれ、一つは頭を下げてわらを食む馬、他方は頭を上げて立つ馬。ともに「雲渓筆」という署名がある。彩色のはがれがひどく、原彩色を認めることはむつかしいが、墨描線はわりとよく残っている。雲渓の生没年ははっきりしないが、雪舟流をうけついだ天文年間(1532~1554)の画家である。雲渓の絵は、萩の東光寺に釈迦三尊、山口の善正寺の内藤興盛像(今はその写しが残る)などが知られ、周防で活躍したとわかる。この額も16世紀の制作であると考えてよく、県下では最も古い絵馬である。 |